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43◆楽になったスケルトンナイト

結局昨日は三階のトレントとはあれ以上やらずに帰ってきた。

それなりに二階で戦闘したので疲労を考えてのことだ。

三階も狩場にすることを考えて今日は装備強化の日にした。


初心者迷宮の五階を確認して、午後は休みにする予定だ。

そこで可能なら鎧を購入したい。重くて頑丈な奴だ。


「行こうか」

「おう」「「「はい」」」


初心者迷宮の噂が広がって人が増えたのか、またボスが狩られていることが多くなった。

一階、二階と特に何事もなく進む。

三階、四階もオオコウモリを落とすとき以外魔術も使わずに進めているので、ワルケリアナが落ち着かなげに前に出て来ていた。

「強くなったわね!ワタシたち!」

「ん」「そうだな」

「なかなかの実力じゃないですかね」

「私もそう思います」

五階に下りる。

スケルトンナイトがうろついていた。

「カタカタカタカタ」


「すぐにもう一体来る」

「わかった」


盾でスケルトンナイトを殴りつける。

「フン!」

隙があったので連撃を入れた。

「ハァッ!」

右、右、右と三連撃が決まる。

スケルトンナイトのロングソードを軽く見極めて躱した。

お返しに突き返して、右、右と連撃を加える。


「チェア!、ソイ!、チェア!、ソイ!」

ラベトリオの連撃が大きくスケルトンナイトを揺さぶった。真似をしたくなるような鮮やかな剣さばきだった。

「エイエイ、エイエイ!」

ミキュラも連撃を素早く決めて次の魔物の警戒に移る。素早い判断だった。

「《氷結》!」

氷魔術が飛んだ。それでスケルトンナイトは氷と一緒になって床に崩れた。

「カタカタ…」


スケルトンナイトの骨が吸収されているタイミングで次が来た。

「カタカタカタカタ!」


一瞬だけ槍に手持ちを替えて突き込む。

《インベントリー》からの出し入れも練習を続けていて充分慣れた。

すぐに盾と剣に戻して構えた。

右手のロングソードで叩き切る。一度外して、もう一撃決めた。

盾で殴り飛ばす。

相手のメイスを盾で弾いた。

「エイ!あれっ!」

ミキュラの斬りつけが綺麗に回避された。たまにあるという魔物の絶妙な回避を目の当たりにして驚きが隠せなかった。

「気にするな!」「ん!」

「チェア!、ソイ!、チェア!、ソイ!」

脇からのラベトリオの猛烈な連撃が決まる。スケルトンナイトの身体が持ち上がりそうな勢いだ。

「《雷矢》!からの《氷結》!」

ジバジバと音を立てた雷の矢が突き刺さると、その次の氷魔術をまたずにスケルトンナイトの身体が震えるように砕けた。

《雷矢》の衝撃でトドメが刺さったのだ。

すぐに迷宮に吸収され始める。とはいっても砕けてしまったのでその様子はほとんどわからなかったが。

魔石だけが二つ床で輝いていた。


ミキュラが話しかけてきた。

階層ボスのドロップで手に入れた風の短剣を手に持っている。

「この短剣、気を遣うかも」

「どうしてだ?」

「風の魔術が出るときにガラアックの方に向いてると危ない」

「そ、それは怖いな!」


立ち位置的に向かい側に回ることの多いミキュラからすると、魔物越しにオレがいることになる。

「それに意外と出てる」

「そうなんだ。使ってみないとわからないこともあるもんだなあ」

うなづくミキュラ。

「ガラアックに当てないようにガンバル」

「そうしてくれ」

「そうすると攻撃魔術の付与がある剣よりも、属性の付与だけがある方が剣としては使い勝手はいいのかもな…」

「剣から魔術が出るのはカッコイイけどね!」

「ああ、なんか残念な気分だ」

「わかります」

ラベトリオが肩に手を置いてうなづいていた。





楽しんでいただけたら幸いです。

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