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33◆狙い目は初心者迷宮の五階

風の迷宮の二階で狩りをしていた。

トレントの木材は高級品として買取されるのでそれなり数のパーティが狙っている。

それでもかぶらないのはこの階層が広いからとミキュラの探知のおかげだ。

三階を諦めてから、ここのところ順調に稼げている。

二階のトレント戦には慣れたと言っていいだろう。

戦いで追撃を入れるのを増やしても不安定になることが無くなった。

以前と比べると格段の進歩だ。


休憩に階段の小部屋に入る。

「休もう」

「ん」「そうね!」


「まだ三階は早いと思うんだ」

「そうね!」

「それでこのまま二階で稼ぎつつ、初心者迷宮の五階を狙いたいと思うんだけどどうかな?」

「できるようになる?」

「まだボスも見てないじゃないか」

「あれ?大サソリは見たよ」

「それは《守護者》ね!」

「階層のボスは別にいるんだ。そいつらは一人じゃ出てこないでパーティーを組んで出て来るスケルトンらしい」

「強敵」

「ああ。その分ドロップも悪くないみたいだ」

「新しい装備。期待」

「グリーブス達が倒してそうね」

「ああ、でも言えば教えてくれると思う」

「そうね。監視の内容は守護者のことが一番だからね。階層ボスはおまけみたいなものだわ」

「ふみぃ」

「もう挑戦してみてもいいと思う」

「わかった!」「ん」


◆◇


翌日、久しぶりに初心者迷宮に潜った。

街に食い込んでいる迷宮としての名前はまだないらしい。

通り名としては《マードの街迷宮》で決まりそうだ。


迷宮にも個性があるから、成長が早ければ街の顔として機能するかもしれない。

保護している氏族会もそれを望んでいるのだろうし。


一階。

――ザッシュ!プルン!ザッシュ!

上質な剣の切れ味のよさを実感しつつすぐ倒す。スライムの潰れた体が迷宮に吸収されていく。

ミキュラもあまり声をかけてこないで身振りだけで敵の有り無しを示すくらいだ。

迂回することもなく撃破して進む。


二階。

「ひとつ」

「おう」


「フン!」

「カタカタカタ」

盾で相手の突進を受け止めると同時に突き返しを入れる。

隙があるので追撃も入れる。

「エイエイ、エイ!」

ミキュラの連撃でスケルトンの身体が崩れ落ちる。ドロップは様々な素材に使われる骨片だ。魔石も転がっている。

「ワタシの出番はなさそうね!」

「「うむり」」


「三体」

「うお!」

「「「カタカタカタ」」」

「《雷走》!」

ワルケリアナの魔術が地面を走る。二体に綺麗に当たって、相手が硬直した後崩れ落ちた。

「フン!」

残った一体の突進を盾で受ける。すぐに切りつける。

さらに追撃を三連撃入れると、相手のスケルトンが崩れ落ちた。

迷宮に残骸が吸収されて、魔石が転がる。


「強くなった?」

「「なった!」」

二階も避けずに進むことにしたようだ。

先導するミキュラが気にせず進むようになった。


三階。

「《火炎》!《氷結》!」

ワルケリアナが魔術で張り切って落としたのを叩くだけだ。

あまり変わっていないが安定感が違う。

迷宮に吸収されるオオコウモリからドロップの革装備の手袋が出た。魔石も出ている。

「中級のネズミ装備があるからいらないわね」

「わかった。売り物だな」


ゆっくりと警戒しつつ歩いてるままの感覚で迷宮を進む。


四階。

「フン!」

剣で斬りつける。その後隙を見逃さずに右、右の連撃が決まった。

「エイエイ、エイ!」

シャドウゴブリンの影が歪んだ形で地面に崩れ落ちる。

魔石が転がった。

ミキュラの誘導での先制攻撃が決まると、ほぼ完封が決まるようになった。


相手が複数の斥候は手強さをのこしているが油断しなければ平気だ。

盾を構えて突進する。

「ウォリャ!!!」

右で斬りつけて、もう一体に盾で殴りつける。

すぐに回り込んで一体と対峙する。

「《双氷結》!」

一体が歪んだ形で崩れ落ちる。崩れる時間がおかしいはシャドウ特有の動きだ。

「エイエイ!」

残りの一体も回り込んだミキュラの背後からの切りつけで倒れた。

魔石が転がり出て、影は迷宮に吸収されていく。


警戒はしつつ魔物を避けることはせずに進んでいた。


五階。

スケルトンナイトが階段の小部屋を出たところにいた。

「フン!」

慌てずに盾で攻撃を止める。メイスの先が盾を殴りつける。

お返しに突き返しを入れた。隙が見えたのでさらに右、右と連撃を入れる。

「《氷結》!《炎矢》!」

「エイエイ、エイ!」

二人の攻撃が綺麗に入った。だが魔物にひるむ様子はない。


動きの兆候を捉えて盾で弾く。すぐに右で攻撃を入れる。

右、右、右と三連撃を入れた。

「エエーイ!」

ミキュラの背後からの切りつけが決まると、スケルトンナイトが崩れ落ちた。

ドロップの盾と魔石が転がり落ちる。

迷宮に骨の山が吸収されていく。


戦いを主導しているのが自分だという実感が出てきた。

戦闘時間が短くなったのは武器のおかげもあるが、手数を多くすることができるようになったからだ。

興奮気味に武器を構え直す。





楽しんでいただけたら幸いです。

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