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20◆休日。情報交換

特別な効果のある、付与付きの武器は別にして、属性付きの武器はたまに街の店でも売っていることがある。ただし高値だ。

通常の攻撃以外にもダメージを与えられるから純粋な武器の力の一段上の破壊力がある。武器としての質も上質なものが多い。

ただし、買ってもいいがパーティに合わなかったときのことを考えると借金してまでというのは手を出しにくい。

それならレアでもドロップを見込める迷宮に顔を出したくなるのは普通だろう。

ちょうどいいことに荒れ地の中級迷宮は深さもそれなりにあり、戦士向けの武器以外にも様々なドロップが期待できる。

手応えのある結果になりそうではあるが、様子見も兼ねて行っておきたい。

だめなら別な迷宮を考える必要が出てくる。

依頼次第だが別の街の迷宮も気になるな…。


《荒れ地の戦士》のパドリックと《荒鷲の羽》のレイミール。《南風戦旗》のミリャオン。ランクD~Eの中堅から中堅手前といっていいパーティの戦士たちだ。

初級迷宮は相手にならないとして、軽くさらったあとは潜っていなかったらしい。

会わなかったしな。


酒場で情報交換しているところだった。

意外と気さくないい奴らばかりだ。気難しいやつはこの辺りにはいない。別の迷宮、別の街に流れていく。なぜだかわからないが、そういうものだとギャグスカードが笑っていた。


(パ)「《爪》んとこはどうすんだ?こっちくんのか?」


「そうする予定だ。強い武器が欲しくなった」

(パ)「グリーブスに中てられたか」

(レ)「あれはやられるな」

(ミ)「うんむ」

(レ)「強い属性付きはなかなか手に入らん」


「その口さ。そうでなくてもいい装備が全員に欲しい」

(パ)「うちはかなり充実したぞ。監視所のあいつらには及ばねーがな」

(ミ)「ドロップ目当てで潜りつつ足りないのは買うといいさ」

(レ)「買うのがメインになるのは仕方ない。運がからむしな」


(パ)「あいつらランクCだぞ。かなう相手じゃない。イワバランドでもかなり上の方で潜ってたらしい」

「その話は初耳だな。結構話をしたが昔の話はしてこなかった」

(パ)「まあ、触れ回るような話でもない。名のある上級迷宮ならイワバランドが近いからな。ここからならそこまで苦労せずにたどり着けるだろう」

(レ)「あまいな。荒れ地を抜けるのは結構しんどいぜ。複数護衛に相乗りする方がいい」

(ミ)「そりゃそうさ。どこの護衛も今は相乗りが普通だからな」


「魔物が増えてるのか?」

「「「増えてる」」」

(パ)「荒れ地を通るときに絡まれるのが増えた」

(レ)「ああ、前とは違うな。必ず一度は絡まれる」

(ミ)「それぐらい難なくこなせねーと、荒れ地のはまだ早いってことだな」

(パ)「いや、《爪》のとこならいけるだろ。少し人数増やした方が良さそうだが。おれならそうする」

(レ)「そうだな」


「まあ、探してはいるんだがちょうどいいランクのが見つからないんだ」

「「「ああーそれだな」」」

(パ)「うちも攻撃魔術使えるのが欲しいんだがいないんだよな…」

(レ)「うちは斥候だな。戦闘全受けでやってくのもしんどいもんだ」

(ミ)「よくそれで持ってるよな」

(レ)「まあな。苦労してんだよ見かけに寄らず」

(パ)「そろそろ中級でも難しい方に行きたいもんだ」

(レ)「まだ無理か?」

(パ)「無理だろうな」


「その辺りは恵まれてるな。単純に戦力が欲しいんだ」

「「「うらやましい!」」」

(パ)「お前んとこは上手くやってるよ。うちらがEに上がる頃なんてひどかった。何回解散してやり直したかわからねーぞ」

(レ)「気にしてなかったからな。稼げればよかった」

(パ)「今はしっかり生き延びることを考えるようになった。そういうことさ」

「「「うむり」」」

(ミ)「《癒し手》はいないみたいだがいいのか?」


「まだそこまで必要と思ったことはないな」

(パ)「腕がいいんだろうな。だがすぐ欲しくなるぞ。依頼を受けるにしろ、迷宮に潜るにしろ対応できる内容が広がるんだ」

(レ)「ポーション頼みだと限界が来るぞ」

(ミ)「来てからでも良さそうだがな。上手くやるだろ」


「ああ、縁があったら逃さず声をかけるさ」

(パ)「それがいい。流れてきた治療士がいなかったか?」

(レ、ミ)「「見てないな」」


(パ)「そういえばグレイの嬢ちゃん潜ったらしいな」

(レ)「ああ、思ったよりタフにやったらしいぜ」

(ミ)「お荷物抱えて後ろに立ってたわけじゃなく?」


「言っていいのかダイアドアラントのことならうちで連れて行ったぞ」

(ミ)「迷宮の守護者までの案内だな」

(レ)「最後は監視所の奴らにお任せだろ?そこの初級だから五階までか」


「戦ったぞ?ダイアドアラント。慣れてない感じだったが。どんどん上手くなってた」

(パ)「おおう、そうなのか」

(レ)「お、あの弱気の虫が戦ったのか?意外と化けるかもな」

(ミ)「グレイんとこだぞ。弱いわけがない」

「「「アハハハ」」」

(パ)「あそこは氏族で固めたパーティにするだろう」

(レ)「そうだろうな。爺さんが手放すわけがない」


(パ)「昔は戦闘も本人にやらせて潜らせてたが、今じゃ南方の流れに乗って護衛まかせだからな。さすがに氏族の人員は後ろで見てるだけだが」

(レ)「クリームの嬢ちゃんは強気だしな。意外とやるのがそろってきたんじゃないか?」

(パ)「次の《迷宮慣れ》に出る奴にはいいプレッシャーだな」

(レ)「氏族会でも話題に出るだろうな」


「三人は氏族会に出るのか?」

(パ、レ)「「もちろん」」

(ミ)「うちは全員流れ者だからな。無関係だ」とミリャオン。

(レ)「それぞれがご自慢の装備を持って集まるのさ。ご先祖の武勇譚を引っ提げてな」


「いい武器があつまるんだろうな。見て見たいものだ」

(レ)「使えないようなのも多いんだぞ。そこまでじゃない。それにどちらかというと」

(パ、レ)「「使ってたやつがおかしい!」」


「ほへー」

(ミ)「ま、ありがちだな」

(パ、レ)「「うむり」」


(パ)「新迷宮も出来たことだし、どんどん潜って、若いのには北タカイダイーチのやつらにも負けないぐらいになってもらわないとな」

(レ、ミ)「「ハハハ」」

酒場の喧騒は続く。





楽しんでいただけたら幸いです。

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