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16◆急な護衛依頼

個別依頼に変更。

貴族の子供が《迷宮慣れ》をしたいらしく、護衛を探している。

時々出る依頼ではあるが、依頼を受ける強さに自分たちがなっているとは思っていなかった。

だがギルドの受付で個別依頼の件を切り出されたらしい。

「グリーブスから私たちのことを聞いたからよ!」

「初級迷宮で五階まで辿り着いたからかな?」

「その貴族さんもランク的には同じぐらいなのかな」

「そうね。でも私たちの方が冒険者としては経験を積んでるはずだわ!」

「やってもいいよ~」

「《守護者》の所まで一緒に行くだけでいいんだな?」

「そうよ!」

「じゃ、オレも賛成だ。いつも通り進んで、帰って来よう」

「じゃ、受けるわね。これでギルドにも貢献できるわ」

「ふむ」


当日は小雨の降る朝だった。

連日五階まで潜っているので、だいぶ慣れた。

槍の連携も使える所と使わない所がはっきりしてきたので、ためらいなく出来ている。


ギルド前に集合するとのことで待っていると、馬車から出てきた少女は装備を整えて来ていた。鎧に剣に盾。戦士のいでたちだ。

立派な一式の装備だがどこか使い込まれた印象がある風情だった。


「こんにちは、ダイアドアラント・グレイよ。今日はよろしくお願いしますね」

「《マードの爪》ワルケリアナ・クリームです」

「ガラアック」「ミキュラ」

「以上三名が本日迷宮五階までご案内します」

うなづく一行。護衛もついてくるけど離れて見守るだけのようだ。


「お嬢様それでは、私たちは打ち合わせ通りにします」

「わかったわ、ヒエラ」


「ワルケリアナ・クリーム?」

「ダイアドアラント・グレイ?」

「知り合い?」

「知り合いよ。でもここでは特にいつも通りで大丈夫」

「ほう」

「わかった」


「では行きましょう。お嬢様」

うなづくダイアドアラント。

「お嬢様は止めてください。今回ダイアと呼ぶことを許します」

「分かったぜダイア」

「ん、ダイアよろしく」

「はうう、よ、よろしく」

急に赤面したが何事もなく迷宮に着いた。


「じゃあ行きましょう」

ぞろぞろと連れてきた家来も後からついて来てるが一定の距離を保っている。

《ギフト》持ちとかもいそうな迫力がある。

だが構わなくていいという話だ。

あくまで護衛対象は一人。お付きの家来は勝手についてくるだけという強気の配置だ。


「入る前に戦うのか戦わないのか決めておこうか」

「そうね!」


「私たちはどちらでもいいわ。五階まで連れていくだけだし!」

「あの、じゃあ戦わせてもらってもいいですか?」

「わかった」

「ん、了解。前衛にドン」

「オレの隣で攻撃してくれればそれでいい。よろしくな」

「は、はい!」

「魔術が飛んできても気にするなよ。それだけ注意だな」

「はう。できるでしょうか」

「五階までには慣れるわよ!行きましょ!」





楽しんでいただけたら幸いです。

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