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14◆槍を試してみる・その1

槍を取り出す練習をして、戦闘前に切り替えできるようになった。

戦闘中にはさすがにまだできないが、やれそうな感覚はつかんだ。


スライムの身体に突き刺さると抵抗が強くなって槍を取られそうになった。

慣れても油断できない。たまに武器を飲み込んでいるスライムがいるのはそういうことなのだろう。

手応えの変化が劇的に変わるから、剣や戦闘棒とも違った心構えで叩く必要が出てくる。

ただ若い迷宮のせいか弱いスライムなのでそこまで警戒しなくても大丈夫だ。


2階のスケルトンにはなかなか有用だった。ただし突く攻撃は手ごえが難しい。

骨の間にすり抜けることが結構ある。

離れていても叩きつけられるのは有利だ。

ワルケリアナも魔術を巻き込まないで打ちやすいといっている。

「でも慣れないわ!」

「そうだよなあ」


「《雷走》!」

地味に床を這う雷の放出だ。複数スケルトンにまとめて効いている。

「「強い」」

「えいっ!」

ミキュラの短剣が薙いで核を砕く。

「ふんっ!」

槍の振り回しがスケルトンを叩き潰した。

上達すると複数を同時に相手取ることもできそうだ。


三階でオオコオモリにも使ってみる。

追い払っている感じになって当てにくい。

「ん。もう少し早く振れないと難しい」

「オオコオモリには向かないようだな」


三階も無難に通り越した。ボスがいればそこでも試したかったが空っぽだった。

酒場の噂によると、領主の護衛が五階に行くときについでに倒しているらしい。

そんなことをするのかとも思うが、小銭稼ぎにドロップ品を狙っているのだそうだ。

倒せない初心者冒険者のやっかみかな。


四階へ降りる階段部屋で一休みする。

携帯食も取り出して食事にした。新しいことを試すと興奮するからいつもより進めるけど隠れた疲労も溜まっている。


「槍は見てると忙しそうね」

「気を遣う部分が多いかな。盾でしのげないから」

「しかっかり頼むわね!」

「ああ。入れ替えられるようになれば、もっと頼れる戦力になるよ」


「新しい魔術はいい感じにスケルトンに効いてたな」

「でしょ!」

「強い」

「結構高かったんだけど、必要だと思ったのよ!」

「戦力に使うものだから出し合って買う方がいいな」

「あら、そうしてくれるのかしら?」

「装備と含めて、魔術も経費にいれようか」

「そうしましょう!いい考えだわ」

「でも全部買うのはなしだぞ」

「あうう、そうよね」

「オレ達だって武器を全部買うなんてしてないからな」

「わかったわ。選んで買うわね」

「そうしてくれ」

「ん。無駄遣いはだめ」





楽しんでいただけたら幸いです。

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