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投稿テスト短編  作者: 烏翁
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第01話「赤」

ホラーな話になります。

ひょっとしたら、あんまり怖くないかもしれません。

ご注意ください。

 今日は雨が降っている。梅雨の時期だし、雨が止む気配がない。ここの所、ずっと灰色の世界だ。


 今朝、駅の売店はいつも買っている少年雑誌が売り切れていた。話題の作品『セブンス・ヒロイック・ストーリーズ』こと通称『七英雄』の三人目の主人公が佳境に入ったから仕方ないことだと思う。抜き打ちの持ち物検査があって、いつも学校で読んでいるクラスメイトは雑誌を没収されてしまい、借りることが出来ずに学校が終わってしまった。早く読みたい。続きが物凄く気になる!


 案の定、最寄り駅の売店は売り切れていたままだ。少し遠くなるが、駅向こうの本屋に行くしか無く、ギリ最後の一冊を手に入れることができた。雨に濡れようが雑誌がふやけようが構わない。続きが気になるから、歩きながら読むことに決めた。


 カンカンカンと音が聞こえる。別の掲載漫画も読みながら歩いていたから、駅近の踏切まで戻ってきたようだ。遮断器が降りてきて電車がやってくる。スマホで時間を確認したら18時だった。下り線が来るまで時間がある。もう一度七英雄を読み直すか。


 雑誌を読もうとすると、視界に鮮やかな赤が見えた。物凄く惹きつける真っ赤な傘。線路向こうに我が校の制服を着た女子が持ち主のようだ。彼女が傘をちょっと上に上げた。透き通るように白い肌。儚げな雰囲気。そしてすげぇ美人…。こんな女子、同学年に居たっけかな?居たら覚えてるんだけれど…。学校内で噂とか聞いたこと無いし、ひょっとしたら上級生かもしれない。


 彼女と目があった。ニコっと俺に微笑んでくれている。…やっべぇ、一目惚れってこういうことか?こんな人が俺の彼女だったらなぁ…。顔が熱を帯びていくのがわかる。絶対、顔が真っ赤になってる。


 タタンタタン…、タタンタタン…、と電車が近づく音がする。電車が通過したら声をかけてみようかな?俺なんかに笑顔をくれてるわけだし、チャンスはあるよな?


 プァーン。と電車が汽笛を鳴らした。


 彼女は遮断機を乗り越え、やってきた電車の前に身を躍らせた。顔に温かい液体がかかった。

作中の『セブンス・ヒロイック・ストーリーズ -Seventh Heroic Story's-』ですが一応元ネタがあります。

学生の頃、友人とRPGツクールで投稿しようと計画をした物がベースです。作中では少年誌の長期連載ということで、七人の主人公となっていますが、元ネタでは私を含め三人での企画だったので、三分割の世界と主人公です。


元の設定では―


 邪神を封印すべく、数多くの賢者たちが立ち上がった。賢者たちと邪神の戦いは熾烈をきわめ、ついに邪神を三つに分け、封印する事に成功した。生き残った三人の賢者は、幾重にもの封印を重ね、世界を三つの次元に分ける事しかできなかった。順調に封印が数十世紀続けば、邪神は弱っていくはずである。

 だがある時期を境目に封印にほころび、天変地異や魔物の大量発生が発生した。生き残った賢者は三人の継承者を育て、邪神を打ち倒すことにした。


・一の次元(友人T担当):魔法が存在しない『人間の賢者の世界』

・二の次元(私担当):魔法がメインの『エルフの賢者の世界』

・三の次元(友人M担当):身体能力はかなり劣るが科学が発展しすぎた『ドワーフの賢者の世界』


それぞれ担当のラスボスを倒しますが、封印が解けて邪神が完全復活し、世界が一つ(元の形)になります。それぞれの主人公と仲間をプレイヤーが選んで邪神を倒す。


―というストーリでした。

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