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《モンブリ》~進化のたびに広がる、オレとモンスターの世界~  作者: 夕幕
第1章 アルカディア王立学園 1年生編

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第93話 学園祭に向けて

 かき氷の食べ過ぎでお腹を壊したブランは、結局3日ほど寝込んだ。

 回復した今となっては、「キュイキュイ」と元気を取り戻している。

 そして、今日から2学期が始まる。


 昨夜、ルナとシエルそれぞれからスマホにメッセージが届いて、二人とも学園に戻って来た。

 だから、今日の始業式が終わったら夏休み前みたいにダンジョンに挑戦できる。


 始業式は完全自由席でルナとシエルがどこにいるか検討もつかない。

 それに人も多いからブランが迷子にならないようにしっかりと抱きしめていたら、


 シュッ、サッ!


 懐かしの風切り音と同時にブランを抱きしめている感覚が消えた。

 少し離れた場所から幸せそうな声も聞こえてくる。


「はぅぁ!ブランちゃん、ボクと会えなくて寂しかったよね。ボクもブランちゃんと会えないから毎晩のように枕を濡らしたよ」


「キュイキュイ」


「うんうん、そうだよね!ブランちゃんもだよね!ああ、もふもふ〜最高〜」


 声が聞こえる方に行くと案の定、ブランをもふもふしているシエルがいた。

 いつもよりも顔がだらしなくなっているように見える。

 女子が不特定多数の人がいる前で見せていい顔じゃない気が……


「はいはーい。時間が無いからこの辺でお終いね」


 と、ここでルナがブランをシエルから奪った。


「あぁ……ボクのブランちゃん……」


「あと、顔を引き締める。ブランがドン引きしてるわよ」


「えっ!?ムニュムニュ……戻った!からブランちゃんをボクに……」


「キュイキュイ、キュイ」


「オルフェウスの所がいいの?」


「キュイ!」


「そんな……!?ブランちゃんがボクを裏切るなんて……」


 漫才か何かを見せられているのかと思いたくなった。

 それくらい、怒涛の勢いでよくわからない何かを見せられ、何事も無かったかのようにオレの元へ戻って来たブラン。


 始業式が始まり、学園長の話など入学式同様に手短に行われた。

 その後、各クラスに分かれて担任の先生、オレたちの場合はフォルリオ先生から2学期の行事などについて説明がある。


「さて、夏休みが終わり、これから2学期が始まります。1学期とは違い、特別授業はありません。ですが、代わりに来月、学園祭が行われます」


 大学祭!?この学園ってそんなのあるの!


「その為、これから1ヶ月は学園祭に向けての準備を行います。今日は、クラスの出し物を何にするかを決めます。アイデアがあれば……」


「はい!ブランちゃんのもふもふ喫茶がいいと思います!」


「……衛生面にも配慮したアイデアをお願いします」


 フォルリオ先生、サラッとシエルのアイデアをスルーした。

 ていうか、遠回しに却下した。

 しかも、理由があれだからブランが机の上で少し不機嫌……になることはなかった。


 シュッ!サッ!


「……ブランちゃんはキレイなのに」


「キュイ?」


 自分の世界に入り込んだシエルは放置して話が進む。


「衛生面を考慮に入れるなら、飲食系も避けた方がいいですか?」


「いえ、飲食系は事前にクラス責任者が講習を受け、徹底した衛生管理をするので、問題ありません。ですが、モンスターと触れ合う系となると厳しいです」


「なら、激辛飲食店はどうや?」


「……大多数の方に好まれる食べ物でお願いします」


 カレンさんもシエルほどじゃないけど、尖った提案をしたからクラスの空気が変な感じになってる。

 正直、今 何か新しくていいの思い浮かんでも言いづらいよ。

 ぶっちゃけ何も浮かんでないからオレはいいけど。


「……少しやり方を変えましょう。各チーム毎にアイデアを一つ考えて下さい。時間は今から1時間ほどでお願いします」


 こうして、オレはルナ、シエルと一緒にアイデアを考えることになった。

 ただ、シエルはブランを愛でて自分の世界に入ってるから、実質的にルナと二人で話し合うことになりそう。


「オルフェウスは何かいいアイデアとかある?」


「シエル、カレンさんと飲食系だからそれ以外の方がいいかなと思ってる」


「そうね」


 元いた世界でも学園祭とかそういうの参加したこと無かったからな。

 どんなに頑張って記憶を辿っても何も浮かばない……

 あ、でも夏祭りとかなら行ったことある。

 とりあえず、思い浮かんだのは、金魚掬い、射的、くじ引きに輪投げ……

 金魚掬いは、この世界に金魚がいるのかもわからないから無理だと思う。


「射的とか、くじ引き、輪投げみたいな感じで、いろんなのごちゃ混ぜにしてするのはどうかな?」


「ああ、縁日ね。その発想は無かったわ。もう少し具体的に中身を詰めましょ」


「うん。簡単なミニゲームを集めて色々やれたらいいなと思う」


 なんかいい感じのアイデアが出た。

 あと、シエルとブランに脱線される前に早く話を詰めないとな。


「モンスターも参加できるようにする?それとも生徒だけ?」


「ああ、そっか。モンスターのことも考えないとダメなのか」


 うーん、でも、モンスターが参加するってなると準備がかなり大変だよな。

 クイズはともかく、輪投げと射的は無双されそう。

 スキル使用禁止に……いや、関係ないかも。

 っていうか、射的でスキル使ったら的ごと吹き飛ぶか。

 それはそれで……盛り上がるか?

 いや、さすがに安全第一か。


 1時間のチームワークを終えて、各チームのアイデアを集計した結果、オレたちが出した縁日に決まった。


 一応、他のチームからお化け屋敷や普通の飲食店とか別のアイデアも出た。

 ただ、お化け屋敷は怖いの無理って人が一定数いて流れ、飲食店は他のクラスと被りそうという理由で消えた。

 そうして残ったアイデアから選ばれたのが、縁日だった。

次回、『紅鬼の岩屋』に続く

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