表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
《モンブリ》~進化のたびに広がる、オレとモンスターの世界~  作者: 夕幕
第1章 アルカディア王立学園 1年生編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

67/120

第66話 カナリア先輩の来訪

 ブランの謎回避がわかったことで、本題に戻る。

 クラス対抗チーム戦のダブルバトルを誰が担当するのか。


「ダブルバトルやけど、うちは厳しいかな。まだピリカ以外のモンスターがおらんし」


「そうなると、オレかミューラさんになるね。正直、オレもちょっと遠慮したいかな」


 ブランとネメシスって連携力あるのか、よくわからない。

 なんだかんだ今までブラン、ネメシスと連携して何かをするってことが無かった気がする。

 あったとしても、周りにフィア、ルシウス、オルク、ウィルといたからね。

 いつでもフォローしてもらえる状況だった。


「キュイ?」


 ああ、よしよし。少し大人しくしててね。


「キュイ~」


 こんなことなら、シエルにブランを預けておくべきだったかも。

 あ、でも、それだと謎回避について聞けなかったか。


「そうなると、ミューラになるね……」


「いけるん?」


「ダブルバトルはできる。だけど、ミューラの2体目、ヒューは支援特化モンスターだから。手の内が割れると厳しい」


「ああ、そりゃ厳しいな。ちなみにオルフェウスは何で厳しいん?」


「ミューラたちとの模擬チーム戦の時、ダブルバトル出てたけど……」


「ああ、あれはルナとシエルの要望で。オレ的には、ブランがネメシスと連携して戦えるのかが心配」


「……キュイ!?キュイキュイ!」


 はいはい、落ち着いて。今はお話し中だからね。


「キュイ~」


「別に連携せんでもええんやない?」


「オルフェウスは知らないかもしれないけど、ダブルバトルを専門とするブリーダーの中には同じフィールドで1対1の局面を二つ作って戦う人もいる。個々の強さを活かして、最初から連携しない前提で戦ったら?」


「え、そんな人がいるの!?」


「なんや、知らんのか!かなり有名やで」


「まあ、大多数の人は連携して戦うけど」


「ですよね……」


「でも、その分 上手くいけば効果抜群やで。普通は連携するんが前提やから1対1だと力を発揮できへんモンスターもおるねん」


 あ、なるほど。

 確かにそうだよな。

 ミューラさんのニューとヒューは、その代表例の気がする。

 支援特化で戦闘能力はそこまで高くない。

 1対1で早々に倒されると、その後2対1と数的不利に陥る。


「オルフェウスが自信ないなら、一試合だけミューラが出るよ。でも、初見殺しだから」


「……あ、でも、ヒューの支援スキルで攻撃範囲や威力を上げたニューの『業火奔流』なら一撃で倒せるんじゃない?『フレイムブレス』みたいに」


「あ、それ無理。『フレイムブレス』は☆☆のスキルだから強化できるけど、『業火奔流』は☆☆☆のスキル。ヒューじゃ、☆☆☆のスキルは強化できない。一応、ニューを強化できるから威力は上がるけど」


 今、それなら『フレイムブレス』をと思ったけど、ネメシスみたいに耐えるモンスターはいるよな。

 いや、威力が上がるなら『業火奔流』でも……いや、ミューラさんのことだから何かデメリットがあるんだろうな。

 それを考えると厳しいかな。


「それなら、オレがダブルバトルを担当するよ。……あ、今更だけど、クラス対抗チーム戦ってどういうルールなの?トーナメント式?あと、1年生って全部で何クラスあったっけ?」


「負けたら終わりのトーナメント式やで。1年生は全部でA~Hまで8クラスや。さっきフォルリオ先生に教えてもらった」


「1回戦、準決勝、決勝と最大で3試合。その内、2試合はオルフェウス、1試合はミューラがダブルバトルに出る。それでいい?」


「うん、オレはそれで大丈夫」


「1回戦 初戦のシングルはミューラ、次のダブルはオルフェウス、最後のシングルはうちでええか?」


「うん、それでいこう」


「ミューラとオルフェウスで2連勝するからカレンは決勝まで温存」


 なんか決勝まで進む前提で話が進んでる。

 まあ、負けるつもりはないし、いっか。



 この翌日、フォルリオ先生から1回戦で当たるクラスがF組だと明かされた。


 F組……どんな人とモンスターがいるんだ?

 他クラスとの交流が無いからな。

 対戦クラスがわかっても何一つ対策とか立てられないよね。


 とりあえず、放課後、ミューラさんとカレンさんを交えて教室で話し合うことになった。

 今は諸事情で席を外している二人が戻って来るのを待っているとこ。


「キュイキュイ……」


 珍しくシエルに連れて行かれなかったブランは、何も気にせず机の上で寝そべってる。

 それもあって、すごく暇そうというか眠そう。


「あれ、ブランちゃん、どうしちゃったの?元気ないね……あ、お眠なだけかな?」


 ん?この声……それにブランのことを"ちゃん"付けで呼ぶ人。

 シエル以外にはあの人しかいないけど、何でここに?


「ねんねこ、ねんねこ、おやすみ……。あ、寝ちゃったね」


「キュルン……」


「ああ、フィロネアの事忘れてないからね。よしよし」


「キュルン♪」


「えっと、カナリア先輩、何で1年の教室に?」


「ああ、そうそう。ブランちゃんの寝顔が可愛くて要件を忘れるとこだったよ」


 いや、忘れないで下さい。

 ていうか、相変わらず、フィロネアはどうやってカナリア先輩の頭に引っ掛かってるんだ?

 完全に物理法則というか、重力を無視しているようにしか見えない。

 ……もしかして、引っ掛かっているように見えるけど、実は浮いてるとか?


「来週からいよいよクラス対抗チーム戦だよね?」


「え、あ、はい」


「先輩の勘がピンと来ちゃってね。そろそろ苦戦する頃かな~って。そこで先輩が他クラスの代表生徒の情報を持って来たわけ」


「キュルン」


 なんか今、フィロネアに"感謝してよね"的なこと言われた気がする。


「ああ、もう!フィロネア、オルフェウスくんに圧をかけない」


「キュルン……」


「……えっと、カナリア先輩、ちょっと現状が理解できないんですけど……」


 カナリア先輩は2年生だから1年のこの時期にクラス対抗チーム戦があるって知ってたのかな?

 さすがに、特別授業もだけど、規模が大きいから毎年恒例って感じがするし。


「え、ああ、ごめんね。シエルさんはともかく、オルフェウスくんがもふもふコンテストに参加した理由ってスキル無料交換券だと思って」


「あ、それは合技を教えてもらったので、なんとかなりました」


「あ、そうなの?でも、まあ、クラス対抗チーム戦で優勝するとクラス全員にスキル無料交換券が1枚配布されるし、あって損は無いでしょ?」


「え、そうなんですか!?」


「あれ?もしかして、知らなかった?まあ、遅かれ早かれ知ることになるし、ね!。……そこで先輩として他クラスの代表生徒の情報を教えに来たわけ!」


 いや、そこでって言われても、話の流れが噛み合っていない気が……。


「オルフェウス、その人誰?」


 ちょうど、このタイミングでミューラさんとカレンさんが教室に戻って来た。


「えっと、2年生のカナリア先輩とフィロネア。いろいろあって……」


「カナリアにフィロネア!?」


「なんや、ミューラ知っとるんか?」


 カナリア先輩の名前を聞いた瞬間、異常なほど反応しているミューラさん。

 もしかして、オレが知らないだけで有名人?

 一応、もふもふグランプリを獲得してるからな。

 あ、いや、さすがにそれをミューラさんが知ってるのはないかな。


「……オルフェウス、すごい人と知り合いだね。2年のカナリア先輩といえば――」


 ゴクリ。


「2年生の中じゃ圧倒的実力の持ち主で、最強と言われてる人だよ」


「え、2年生最強!?」


「いやだな。たまたま私の代に私より強い人がいなかっただけだよ」


 あ、でも、言われてみると納得かも。

 カナリア先輩、サラッと合技の話やフィロネアで手本を見せてくれたけど、改めて考えると普通じゃよな。

 アドバイスもすごく的確で、ブラン以外はカナリア先輩のアドバイスが無ければ、合技を取得できなかったと言っても過言じゃない。

次回、『クラス対抗チーム戦 開幕』に続く

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ