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《モンブリ》~進化のたびに広がる、オレとモンスターの世界~  作者: 夕幕
第1章 アルカディア王立学園 1年生編
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第12話 2体目のモンスター

 リヴィングゾンビを倒したことでクリスタルを一つ手に入れた。

 しかし、このクリスタルをどう扱うかが問題として残った。

 無難なのは売ってお金にするだが、シエルとルナがオレ抜きの二人で話し合った結果、


「うん、ボクはいいよ」


「ありがと。オルフェウス、隠しエリアを発見したのはブランだからそれ受け取って。私とシエルはいらないわ」


「え?でも、一緒に戦ったわけだし……」


 間違いなく、ブランだけじゃ勝てなかった。

 フィアとオルクが一緒に戦ってくれたから勝てたと言っても過言じゃない。

 なのにオレが……


「じゃあそうね、このまま私たちとチームを組んでくれない?私の望みはそれだけ」


「ボクはブランちゃんを定期的にもふもふさせて!」


「キュイ!」


「わはぁ~もふもふ~」


「そういうこと。これでもダメ?」


 これはズルくない?この状況で断るにはチームを解散してシエルからブランを取り上げるしかないけど、オレはそんなことしたくない。

 絶対にわかった上で言ってるよね。


「じゃあ、お言葉に甘えてリヴィングゾンビのクリスタルはオレがもらうよ」


 ……そういえば、クリスタルを使えばモンスターを召喚できたよね。

 あれだけ強いわけだし、これを使って召喚して仲間にすれば大幅な戦力強化になる。

 うん、フォルリオ先生も早めに2体目のモンスターを仲間にするように話してたしね。


「来い、リヴィングゾンビ!」


「え!オルフェウス、何してるの!?」


「え?リヴィングゾンビを仲間にしようと思って召喚」


「……」


「ブランちゃん~はぁ、可愛い~もふもふ~」


「キュイキュイ〜」


「あ、そうだった。まだ教えてなかった……。特定のモンスターを召喚するクリスタルでモンスターを召喚する場合、10分以内に条件を満たさないと仲間にできないの」


「……え?それって失敗するとどうなるの?」


「失敗するとクリスタルは粉々に砕け散るわ」


「嘘でしょ……え、ちなみにその条件って……」


 ルナに条件がどうしたらわかるのか聞こうと思ったが、その前に天の声が教えてくれた。


〖条件、リヴィングゾンビの信頼を勝ち取れ〗


 うーん、これどうしたらいいの?


「オルフェウス、条件は何?条件次第では私た……私も協力する」


「え、あ、ありがとうルナ。えっと条件だよね。それがリヴィングゾンビの信頼を勝ち取るなんだけど……」


「し、信頼を勝ち取る!?また特殊なやつが提示されたわね」


 あ、これ特殊なんだ。

 でも、どうしたらいいのかな。

 ブランの場合、頭とか首の辺りをなでなでするとキュイ〜って幸せそうな顔してオレにベッタリだけど、あれは信頼を勝ち取るとは違うよね。

 うーん、とりあえず人型のモンスターだし、フィアみたいに話せるかもしれないから話しかけてみるか。


 オレは話が通じなかった場合に備え、シエルに可愛がられているブランを回収してからリヴィングゾンビの下に向かう。


「貴方が私を召喚した人間ですね」


「うん。オレはオルフェウス。とりあえず、よろしく」


よかった。ブランがいなくても話は通じそう。


「……」


「キュイィィ!」


 こらこら威嚇しないの。

 よしよし、なでなで、いい子だから大人しくしててね。


「キュイ〜」


 よし、大人しくなった。

 これでリヴィングゾンビとの話に集中できる。

 ……もしかして、ブランはシエルに預けたままの方が良かったのかな。

 いや、話が通じなかったらブランの出番だったしね。

 それにこの話し合いの中で何かの役に立ってくれると信じる……たぶん、きっと。


「これ程までに信頼されているとは……。オルフェウスと言いましたね。貴方は私に何を望みますか?」


「仲間になって欲しいかな」


「仲間ですか……。では、貴方にとっての仲間とは何ですか?」


 オレにとっての仲間か。

 うーん、何だろう。

 こうして聞かれると上手く言葉にできないな。


「キュイキュイ~」


 オレの腕の中で幸せそうにしているブラン。

 後ろには心配そうにこっちを見ているルナとブランを取り上げられたから膨れているシエル。

 ……うん、ここは思ったことを素直に伝えよう。


「オレにとって仲間は楽しいこと、悲しいこと、辛いこととか他にもいろいろあるけど、それら全てを共に分かち合える。そういう存在かな」


「……なるほど。では、最後に貴方は私を仲間にし、何を成し遂げるおつもりですか?」


「うーん、特に何も無いよ。ただ、君の力を貸して欲しい。オレはこの子や君と一緒にもっと強くなりたい」


「……承知しました。これより、私は主様のモンスターとして仲間になりましょう」


 え、それって……


〖リヴィングゾンビの信頼を勝ち取ることに成功しました〗


「やったじゃない!オルフェウス!」


「おめでとう、オルフェウス!それじゃあボクのブランちゃんはもういいよね」


 サッ!シュッ!


「もふもふ~」


「キュイ~」


 シエルはぶれないね。

 付き合いが長いであろうルナもこれには呆れてる。

 シエルって昔からこんな感じなのかな。


「それでオルフェウス、その子の名前はどうするの?もう決めた?」


「あっ!」


「はあ……」


 何故かシエルだけじゃなく、オレまでも呆れられてる気がする。

 いや、さすがに気のせいだよね。

 あ、名前だよね。当然、ちゃんと考えてあるよ。

 ほら、あれ。えっと、その、あれだよ。うん、考えて無かったとかじゃないよ。

 ちょっとだけド忘れしちゃっただけだからね。


「も、もちろん、ちゃんと考えてあるよ!」


「へえー、そうなの」(棒読み)


 これは信じてないな。

 何かいい感じの名前、名前……


「ネメシス。ネメシスでどうかな?名前」


「ネメシス……これからよろしくお願いします主様」


 こうして何とか最初から名前は決めていた体で通すことに成功?した。

 そしてネメシスのステータス確認も踏まえてみんなのステータスを確認する。


 名前:ブラン Lv6→14

 種族:角兎 ♀

 HP:150→310

 物理攻撃力:10→18(+5)

 物理防御力:9→17

 魔法攻撃力:0

 魔法防御力:6→14

 素早さ:13→21(+8)

 SP:13→8→0


 <スキル☆>

『体当たりLv3→5』『ジェットアタックLv1→3』

『つつくLv3→5』『ジェットペックLv1→3』


 <スキル☆☆>

『ダブルアタックLv1』new


 名前:ネメシス Lv15

 種族:リヴィングゾンビ ♀

 HP:440(+60)

 物理攻撃力:21(+5)

 物理防御力:24(+1)

 魔法攻撃力:0

 魔法防御力:20(+5)

 素早さ:22(+3)

 SP:14→0


 <スキル☆>

『剣適性』『二刀適性』『闇適性』


『二刀・受け流し』


『ダークスラッシュLv4』『ガードスラッシュLv4』


 <スキル☆☆>

飛閃ひせんLv2』

 

 名前:フィア Lv6→14

 種族:エルフ ♀

 HP:180→340(+50)

 物理攻撃力:7→15(+3)

 物理防御力:6→14(+5)

 魔法攻撃力:10→18

 魔法防御力:12→20

 素早さ:7→15(+5)

 SP:5→13→0


 <スキル☆>

『剣適性』『魔法適性』


『スラッシュLv3→6』『チャージスラッシュLv1→3』

『ソニックスラッシュLv1→3』『ソニックスラストLv1』new


 名前:オルク Lv6→14

 種族:ゴブリン ♂

 HP:150→310

 物理攻撃力:8→16(+6)

 物理防御力:8→16

 魔法攻撃力:0

 魔法防御力:7→15

 素早さ:9→17(+7)

 SP:5→13→0


 <スキル☆>

『斧適性』


『スラッシュLv3→6』『スタンアックスLv1→3』

『アックスハンマーLv1→3』『スマッシュブレイクLv1』new



 ※SPの割り振りは()内の数字

次回、『もう!まったくもう!』に続く

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