第二話 あと1093日
四億の借金を背負っう主人公
決められた期限は約三年はたして彼は返済できるのであろうか?
「ペロペロ」
今日もまた、馬に起こされたが昨日と違い気持ちのいい朝だ
馬が優しそうな瞳でこちらを見てくる
「分かったよ!ディープル、餌だろ今あげるよ」
ムシャムシャとディープルは餌を食べている
その横からもう一頭の馬もこちらに寄ってくる
「大丈夫だよ!ウオーツカの分もあるから安心して食べな」
昨日の出来事で馬たちとも仲良くなり二頭に命名する事にした
牡馬はディープル、牝馬はウオーツカと名付けた。某G1馬名に名前が似ているが偶々である
二頭仲良く餌を頬張っている姿を幸せな気持ちで見ている俺
この時間が永遠に続けばいいのに……………って?
「違う!何か違う!!そんなに悠長している時間は俺にはない!」
俺は何をやってるんだ昨日はただ馬と戯れ、ステータス確認で一日が終わった
何も解決していない寧ろ一日無駄にした
俺は馬小屋の中で落ち着きなく歩く
その焦りを知ってか知らずかディープルは馬小屋の奥から一枚の古びた地図を咥えてきた
地図には周辺の町と山奥におおきなバツの印が付いている
俺は直感的に分かったこれは宝の地図だ間違いない
なぜなら異世界転生にはこの手のイベントが盛りだくさんなんだ
前世では考えられないくらいポジティブ思考なっている
好奇心が押さえられず、冒険したい欲求が押し寄せる
そして遂に、この馬小屋を出ることを決意する
「短い間だがありがとう!ディープルとウオーツカ」
たった一日の事だか数か月住んだような感覚に襲われる
二頭に深々とお辞儀し俺は馬小屋を後にした
歩いて数分で民家が見える!あの家主がディープル達の主人かな?民家を覗き込むが人の気配はない
「留守かぁ~」
お礼を言いたかっが仕方ない
又の機会にしようそして民家から遠ざかっていった
そういえば昨日から何も食べてない!いろいろあって食欲が無かったが急に、お腹が減ってきた
何か食べる物は無いかと周囲をキョロキョロ探す。
その時、
[ゾクッ]
背後から威圧を感じる!
イヤ予感がするが恐る恐る後ろ振り返った
太陽の光りから山のようにそびえ立つ見事なフォルムが浮かび上がる
堅強な胸板、鬼ような二の腕、そして美しいシックスパック!まさにザ、男の体躯が現れる
顔も鮮明に浮かび上がる
光る頭部、流れる滝のような白ひげとその鋭い眼光を隠すようなデカサングラス!!
その見事な姿に俺は悶絶し、大声上げる
「亀○人やん!」
関西人に負けないツッコミいれる
某アニメで日本国民なら見知っているあの仙人!!亀の甲羅は背負ってないがまさに瓜二つ!そして男は問いかけてきた
「少年よ!山は好きか?」
言っている意味が全くわからない
今は出会ったばかりの屈強な男に山は好きか?との問いかけにどれだけの人が答えられるだろうか?
そんな問いに戸惑っている俺に対して畳みかけるように問いかけてくる
「山は好きか?と聞いてる」
先ほどより強い口調になっている
これ以上時間をかけると男の機嫌を損ねると思い咄嗟に答える
「だぁ、大好きです」
即座に男が問い返す!
「どういった所が?」
メンドクセーー!!そんなの知るか!なにが哀しゅうて山の利点あげなければいけないのか!究極のインドア派の俺には山好きの気持ちがわからない!とりあえず適当に答えておく
「雄大ですべてを包み込むような景色、動物たちの囁きが僕を癒してくれます」
男は満面に笑みでこちらを見て
「そうか、そうか、お前も山好きなんだな!俺も山が大好きなんだぁ」
良かった!地雷は踏まずに済んだ
後はこの場をどう切り抜けるか考えるんだ!
「ぐぅーー」
安心感からかおなかの虫がなった
「なんだ腹が減っているのか?山好きに悪い奴はいないウチで飯食ってけ!なんなら泊まってけ!」
男は仲間できた嬉しさかとてもフレンドリーになっている。だか、なにか怪しさも感じる!
そう俺のシックスセンスがビンビンに反応している
ここは穏便に断ろう!!
「あの~」
その言葉を発した瞬間!
男は鋭い眼光でこちらを威圧してきた
俺は萎縮した
蛇に睨まれたカエルのような感覚、ここで男に逆らってはいけないと直感がいっている
「お願いします」
男は屈託のない笑みをうかべ俺の手首を鷲摑みする
「今日はたらふく食わしてやるからな」
男に引きずらるように俺は男の集落に向かうのであった
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