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玉葱畑
無様な玉葱を目玉に焼きつけてくれ
歪みねじれた目玉に焼きつけてくれ
物言わぬ物となった玉葱どもの姿を
凝固してゆく大量の液体の赤黒さを
空の青さと一斉に飛び立つ鳥たちを
悲しく濁った目玉に焼きつけてくれ
分別つかない目玉に焼きつけてくれ
収穫の時と刈り取られる玉葱たちを
玉葱畑を踏み荒らしてゆく収穫者を
積み上げられ焼かれる玉葱の臭いを
そして歓びの時には思い出してくれ
堆く積み上げられた玉葱たちの山を
そして哀しみの日々には祈ってくれ
焼けた土から新芽が芽吹き狂う様を
死の冬を打ち破る歓喜の春の訪れを




