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第三十二話「支配」
「ラブ、ファイブ」
二ゲーム目、真珠はまだ無失点。
集中力が切れる気配は無い。
「真珠、、、」
紅は試合を見ているだけで息が詰まりそうだった。
自分を圧倒した相手を、さらに圧倒している。
(どうにかして止めないと)
凛子は波に乗った真珠から流れを奪い返すために様々な事を試した。
しかし。
回転、コース、速度、タイミング。
あらゆる変化に対応されてしまっている。
(相手のミスは期待出来ない。自分で点を取りに行くしかないわ)
凛子はバックに来たツッツキを得意のバックドライブで返す。
真珠もそれをバックドライブで打ち返す。
またしてもドライブの打ち合いだ。
「くっ、はっ!」
凛子の二回目のドライブは真珠の回転に負けて高く浮いた。
真珠はもちろん見逃さない。
体重を乗せたスマッシュを叩き込む。
「ラブ、シックス」
凛子は徐々に理解し始めていた。
(勝機なんて無かった。私が勝てる相手じゃない。もっと上の存在だわ)
「ゲームトゥ白雲、ラブ、イレブン」
二ゲーム目は完全に真珠が支配していた。
(第一歩で躓く訳には行かないよね。このくらい飛び越えて行かなくちゃ)
真珠は目の前の対戦相手の事を見ていなかった。




