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ピンポンパール  作者: 二重名々


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第二十一話「完成」

「真珠、今日から技の練習に入るぞ」


「おー!やっとだ!」


そもそも克磨をコーチとして加入させたかったのは、真珠だけの技を編み出す過程で必要だったからでもある。

二週間以上も後になってしまったが、ついに技の練習が始まる。


「まずはどんな技が必要なのかを考えた」


克磨が見せたページにはいくつもの項目が並んでいた。


「とりあえず考えられるパターンを全部挙げてみた。良さそうなのがあれば言ってみてくれ」


真珠はざっと目を通し、即決した。


「すっごい回転のドライブ!」


真珠が最も得意としているのはドライブ。

自分の武器をさらに強くしたいのは当然だ。


「まぁそう言うと思った。じゃあ次は具体的にどうするかだ」


真珠のドライブは今でさえ凄まじい回転がかかっている。

それを強化しようとすれば、普通の方法だけでは足りない。


「色々試しながら方向性を決めよう」


こうして、真珠と克磨のドライブ開発が始まった。




「身体を捻って左の方に」


「このくらい?」


「左足をもう少し前に」


フォームを細かく調整しながら素振りを行う。


「よし、それで打ってみよう」


克磨の球出しに合わせて真珠がドライブを放つ。

しかし大きく外れてアウトになってしまう。

何球打ってもアウトとなる。


「もっと面を寝かせてみるか?」


「ううん、これ以上寝かせると回転が弱くなっちゃう」


真珠も克磨に調整を丸投げせず、自分で考えて技を作り上げようとしている。


「あ、もうそろそろ時間だな」


克磨は腕時計を見てそう言った。


「悪いな。紅の時と違ってお前に付きっきりじゃいられない。平日は三十分くらいしか時間が取れないけど、その分集中してやろう」


「うん、大丈夫」


平日はあまり練習時間を取れない。

完全下校時刻は十九時で、片付け等も含めれば練習自体は十八時半には終わらせなければならない。

授業が十六時半に終わるのが週三日、十五時半に終わるのが週二日。

土日は半日の練習が二回、もしくは丸一日の練習が一回のどちらか。

全国の強豪校に比べれば、練習時間は多くない。

だからこそ、同じ時間内にどれだけ質の高い練習が出来るかが強くなるための鍵となる。




「もっと深く膝を曲げて、、、」


「試合中に出来ないと意味無いぞ。ゆっくり溜められるようなチャンスボールなら普通にスマッシュすれば良いしな」


真珠と克磨は毎日少しずつ技を完成に近付けていった。


「そうか、溜めを方向を変える。真珠、ちょっと試してみてくれ」


「やってみる!」


着実に技は磨かれ、ついに完成した。

既に、新人強化大会の二日前。

ギリギリの完成となった。

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