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ピンポンパール  作者: 二重名々


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第十七話「誇らしげ」

「いやー、やっぱり真珠ちゃんは口説くのが上手いねー!」


「えっへへ。私って魔性の女ですから!」


真珠は誇らしげに胸を張る。


「はぁ、オレってこんなアホそうなのに乗せられたのか?」


克磨はため息を吐く。


「やぁやぁ観空克磨くん。お久しぶりー」


美翠は克磨と既に顔見知っているようだ。


「あぁ、はい」


「美翠さん、知り合いなんですか?」


真珠が尋ねる。


「うん、同じ中学校の卓球部出身。だから克磨くんの素性を知ってたって訳だよ」


「人数も多かったしあんまり接点は無かったけどな」


克磨は中学校までは卓球をやっていた。

半年くらいは美翠と同じ部活にいた期間があったという事だ。


「あ、早く着替えなきゃ!」


真珠は思い出して更衣室に飛び込む。


「克磨くんはコーチだから着替えなくても別に良いからねー。あ、でも荷物置く場所くらいは要るか。ただ、更衣室は一個しか無いんだよね。、、、じゃあ、女子と同じ更衣室でも良い?」


「え、いや、それは」


克磨は戸惑う。


「良い訳無いでしょ」


遅れて格技場入りしたアイサの手刀が美翠の頭を打つ。


「うぐ、冗談だよ冗談。更衣室はもう一個あるんだ、実は。物置みたいになってるけど、一人分くらいのスペースはあるよ多分」


美翠が指さした扉を克磨が開けてみると、ホワイトボードが立ちはだかっていた。


「その内掃除しないとだな、、、」


更衣などの準備を済ませ、全員が集合する。


「じゃー改めて自己紹介!わたしは部長の日野美翠。好きな物は昼寝とお好み焼き。よろしくねー」


「アイサ・ファーレイン。副部長。好きな物は、、、えっと、料理とかかな」


輪になって順番に自己紹介をしていく。


「二年生の月本女乃です。好きな物は、秘密です」


人差し指を口の前で立てる。


「よっ、謎多き女!」


美翠が適当に盛り上げる。


「同じく二年、鳴神春呼!好きな物は卓球とマンガ!嫌いなのは勉強!よろしく!」


春呼の声はよく通る。


「白雲真珠!好きな物は卓球と魚です!」


「魚って食べる魚の事か?」


「いや、観賞魚の方です。うち、観賞魚店なんです」


「へぇ、今度行ってみようかな」


アイサが興味を持ったようだ。


「えっと、七星紅です。絵を描く事が好きです。卓球は初心者ですが、精一杯頑張ります!」


全員の視線が克磨に向く。


「観空克磨です。えーっと、色々あってコーチをする事になりました。やるからには本気でやります。厳しくするつもりなのでよろしくお願いします」


「はい拍手ー」


パラパラとまばらな拍手が送られる。


「克磨って、卓球強いのか?試合やろ!」


「いや、オレは全然上手くないです」


春呼は首を傾げる。


「じゃあコーチなんて無理じゃね?」


春呼は正直に言った。


「確かに、何の実績も無くコーチなんて、ね?」


アイサもまだ克磨をコーチとしては認めていない。

認める材料が無いのだから当然ではあるが。


「まぁまぁ、克磨くんはすっごいんだよ?お母さんはあの天藤珠美!物心ついた時からお母さんを見て育ってるから審美眼は間違い無し!」


「おお!天藤珠美!」


美翠は自分の事のように誇らしげに続ける。


「しかもね、卓球の知識量がすごい!上手くない分人一倍勉強したんだろうねー。本当にすごいねー」


「あんまり言われると逆にプレッシャーになるんですけど、、、」


克磨は照れより気まずさを感じている。


「まぁ、美翠がそこまで言うなら良いけど」


アイサは美翠の猛プッシュに説得される。


「じゃあお試し期間って事で。さぁ、そんなお試し克磨くんに課題を出すよ」


美翠は紅の方を見た。


「二週間で紅ちゃんにあらゆる技術を教えて、マスターさせる事。それが克磨くん、ついでに紅ちゃんへの課題ね」

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