表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

8/15

総帥閣下と第二の戦い

ユスティアが、驚いたように尋ねる。

俺は、何も答えずに外へ出る。そしてそのまま軍議が行われるという大会議室へと向かう。ユスティアは間違いなく黒に近い。私を殺した女、リースとの会話は明らかに何かを知っていた。


大会議室の前に辿り着くと、先程と違い、まだ人はまばらだった。

そこには三人の男女が立っていた。

1人目は、白髪の老人。軍服に勲章をこれでもかというほどつけている。先程、私の策を質問した目つきの鋭い老将だ。

2人目は、赤髪の背の高い男。会議のときはあまり目立っていなかったな。おそらく少将クラスだろう。なかなかハンサムだ。そして3人目は、見間違えることはない。先程俺を殺したツインテールの女リースだった。

3人は俺に気づくと驚いた顔をしつつ、敬礼し、こちらに近づいてきた。


「これは、総帥閣下。お元気そうでなによりです」


老将が言う。


「アイル様、お誕生日おめでとうございます。」リースは深々とお辞儀をする。 


「あなたが私の命を狙っている…と風のうわさで聞いたので、少々おはなしをしようかと思ったのです。リース」


「お言葉ですが、私、アイル様の命を狙ったことなどございません。それはこれからも同じです。この命はアイル様のために」


ユスティアが即答する。


「ふふ、冗談です。リースならそう答えて私を安心させてくれると信じていました。ごめんなさいね。」


私は笑顔でリースの手を取る

先程の発言でリースは一切の動揺を見せない。こいつは、やり手だ。

そういえばリースは一回目のループの時は会議に参加していなかった


「リースはこの後、会議に参加するのですか?」


「勿論です、と申したいところでございますが、この後すぐに最前線の視察に向かいます。何事もなければ、夕刻には帰還し、アイル様のお誕生会に列席させていただきたく思います。」


「わかりました。視察がんばってくださいね。」


「ええ、それでは失礼いたします。」


そういうと彼女は、颯爽と大会議室から出ていった。

「ステータス」今こそ第2のスキル観察眼を使うときだ。リースのステータスが表示される。それは戦略ゲームの将軍ステータようなものだった。

リース・ヴァーグナー

性別:女

身長:160cm

年齢:20歳

階級:ドイル帝国近衛隊小将

スキル:指揮、軍略、魅了、魅惑

「総帥、どうされましたか」


老将軍が尋ねる。


「なんでもない。」


観察眼スキルでわかるのはこんなものか…あのダ女神め…

老将と赤髪の将軍に観察眼を使ってみたところ老将は

ヘルマン・ヴァーグナー

性別:男

身長:166cm

年齢:71歳

階級:、陸軍元帥

スキル:戦略、指導

赤髪の将軍はニコラス・ライツ

性別:男

身長:185cm

年齢:30歳

階級:、陸軍准将

スキル:指揮、射撃、忠誠

……ふむふむ

私は訪ねてみる


「ヘルマンとニコラスはリースとは、どういう関係なのですか」



「アイル様、リースは私の孫です。」


ヘルマンが答える。なるほど孫かそういえば苗字が一緒だ。……リースのバリバリの関係者だな。


「アイル様、私はリース殿と初対面なのですが、ヘルマン閣下が、その実は私に……」


ニコラスという男は少しオドオドしながら下を向く。

ヘルマンが笑いながら私に耳打ちする


「ほっほっほっ、アイル様、失礼致します。ここだけの話ですが、このニコラスは、私の部下の中で、もっとも勇敢で忠誠心の高い強者です。ですので孫娘のリースと婚約させたいのですが、リースは縁談の話をしても嫌がるのでこうして自然に近づけてですな……」


「閣下、私は、リース殿との縁談など……私はこれまで、その女性関係はからっきしでございまして…」


ニコラスが頬を赤らめながら言う。これは…この老将完全に面白がってるな

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ