天を衝く
「そらをつく」です。
青く錆びつく肩甲骨が軋んだら
チェーン巻き上げ 二本の腕で天を衝く
翼もなしに 無駄に広い背中すれば
凍てつく視線の槍に晒され
三千年の未来なんて 知らねえよ
目の敵にするには 遠すぎる
赤錆の浮く血潮に深く沈めたら
俯こうとも 二本のつのは天を衝く
枝と螺旋が尖れば ところ狭しだと
埋めたひたいが描くはハチワレ
三光年のかなたなんて 見えねえよ
目の毒だと言うには 昏すぎる
とりあえずは手近で 高鼾をかくあの天に
一発くれてやる ……なんてのも絵空事
あれ? 怒髪はどこに?