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俺だけがいる世界  作者: 北野こち
第9章 答を出すには早すぎる
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148. 映画見た後ってなんか腹減るよね



 「まじで面白かったな」

 映画館を出て開口一番今見た映画の感想を述べる。

 「はい、バトルまでに至る流れが良かったです」

 「敵倒した後も良かったし」

 「正直ここ数年のシリーズでは一番見応えありましたね!」

 北本も珍しく声を弾ませている。

 「最近マンネリ感があったからな。」

 会話が止まらない。休日に女児アニメの映画を見てメガネをくいくいしながら早口で喋っている高校生は誰でしょう、そう私です。

 「で、次はどこ行くの?」

 ひとしきり喋って次の目的地を聞く。俺的には小腹がすいてきたのでここらで昼飯を食べておきたい気分である。

 「えっと次は・・・」

 北本は何かを見ている。

 どうやらメモ帳かなにかを見ているようだ。おそらくプランが書かれているのだろう。さすが北本。でも多分本来のデートならこういうことを男がやらないといけないんだろうな。・・・できる気がしない。俺には何年経っても絶対無理だ。


 「次は、そうですね、ラーメンに付き合ってください」

 「ほう、ラーメンか」

 腹が減っていたしちょうどいい。

 「行きたい店はあるのか?」

 「一応調べてきましたが、もし斉藤くんのおすすめがあればそちらがいいです」

 なるほど、難しい返答が来た。

 俺も一応男子高校生だ。ラーメンはそれなりに食べている。このへんの繁華街のラーメン屋はかなり行ったことがある。

 だからこそ答えが難しい。

 ラーメンと一言で言ってもいろいろな種類があるというのは言うまでもない。だからラーメンとアニメにおける「おすすめある?」という質問はなかなか困るものなのだ。

 「どういうラーメンがいいとかある?」

 「できればがっつりとしたものが・・・」

 またしても少し照れる北本。学校ではまず見せない表情だ。格好のせいもあって美少女に見えてくるから困る(困らない)。

 「ラーメンで量が多いといえば・・・」

 そう、あの黄色い看板のマシマシ的な店がまず思い浮かぶ。

 「・・・」

 ちらっと北本の表情を伺う。

 「・・・」

 こちらをじっと見ている。しかも目はキラキラ輝いている。そういえばこいつかなりの大食いだったよな。ずいぶん前ショッピングモールでステーキをガブガブ食っていたことを思い出した。

 「いやでもさすがになぁ」

 いくら北本が健啖家と言えど、あのタイプのラーメンは女子には厳しいような気がする。

 「一応聞いておきたいんだけど、お前が調べてきたのってどこ?」

 「ラーメンじr・・・」

 「わかったそこにいこう」

 なんだよ最初からそこ行く気満々だったんじゃねえか。

 


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