20ー3
慌ててひまわりの手を取る。
包まれたそれは、小さく震えていた。
「来て。」
内心慌てているさくら。
しかし、それを悟られてしまえばひまわりが余計に不安になるだろう。
そう思い、なるべく声を力ませた。
その場から立ち去る二人。
「……大丈夫?」
「……。」
「あの……はっち?」
「ま、待って……は、吐きそう。……うぇ……。」
何分走っただろう。
さくらにとっては大した距離と時間ではなかった。
しかし、ひまわりにとってそれは過酷なものであった。
一切息切れしていないさくら。
対称的に肩で息をし、ふらふらなひまわり。
二人は今、近所のコンビニの近くに来ていた。
「と、取り敢えず何か飲み物買って来るね。」
さくらの声に、無言で頷くひまわり。
そして、その場に座り込んでしまった。
道端に座り込む女子高生。
やはり、好奇の目に晒されるだろう。
しかし、それでも先ほどよりも気にならなかった。
それは今の彼女に余裕がなかったからだろう。
数分後。
さくらが戻ってきた。
「はっち?大丈夫?ほら、飲み物。」
「ひゃっ!?」
頬に当てられたそれの冷たい刺激に思わず声が出てしまう。
「……。」
ごくり。
「……今えっちなこと考えたでしょ?」
ジト目。
受け取ったペットボトルに口つける。
「……。」
ひまわりの問いに、無言で頷くさくらであった。
落ち着きを取り戻した。
この場所に留まると迷惑になるだろう。
そう思った二人は近くの公園に向かった。
「そ、それでさ……。」
「うん。」
「さっきの続き言って良い?」
「うん。」
「……ありがとう。」
ひまわりは礼を言うと、再び話始めた。
「私、今までひのっち以外の友達いなかったでしょ?」
「……。」
何と言えば良いのか分からない。
無言になってしまうさくら。
「ふふ、気使わなくて良いよ。」
「……そ、そう、だね……。」
こう言うしかなかった。




