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雲行きが怪しい。
「あ、秋風先輩……?」
動揺を隠せないひまわり。
「……え、この先輩……。」
「……やばない?」
かおるから遠ざけるようにひまわりの前に立つさくらとアリア。
間違いない。
ひまわりを見つめる瞳が自分達と同じだ。
隙があれば彼女を自分のものにしようという思考がだだ漏れなのだ。
そう、捕食者の目だ。
「とっ、とにかくっ!今までは貴女達が好き勝手やってたみたいだけどこれからは私がひまちゃんを守るから!」
ビシッ!
さくらとアリアに指を指し、かおるが声高らかに宣言した。
只でさえアリアとさくらのいざこざで注目されていた三人。
そんな騒がしい彼女らに校内の憧れの中心のかおるが加わった。
「わ、私だってひーちゃんのこと守るんだからっ!勝手なこと言わないで下さい!」
「はっちとずっと一緒にいた私を差し置いて適当なこと言わないで下さいよ。」
混沌。
そんな渦中にいるひまわりは何も言えなかった。
ただあわあわと慌てるだけであった。
ひまわりにとって、魔のトライアングルが完成してしまった瞬間であった。




