17ー3
メキメキと頭角を現し、一年の冬にはレギュラー入りを果たした。
二年生になったら彼女らの先輩として、ひまわりとアリアを迎えよう。
そう思った彼女であった。
しかし、二年生になると、彼女の予想外のことが起きた。
アリアは引っ越し、ひまわりは彼女が会った時と全く違う雰囲気を漂わせていたのだ。
それは、かつての自分を見ているようだった。
声をかけたい。
今度は自分が彼女の力になりたい。
恩返しをするなら今だ。
そう思う少女であったが、彼女のこの一年の頑張りが仇となってしまった。
彼女の周りには、常に彼女を慕う後輩や、クラスメイト達。
ひまわりへ会いに行くことは出来なかった。
ひまわりの隣を歩く不良娘。
もしかしたら彼女に虐められているかもしれない。
そう思っても、周りがまとわりつき、彼女は動けずにいた。
歯痒い。
助けたくとも助けられない。
そんな思いをしていると、あっという間に中学生生活が終わってしまった。
高校に入ると、彼女の人気は更にエスカレートした。
それは、もう彼女の制御できるものではなかった。
黄色い歓声。
彼女の休まる場所はなかった。
そんな生活が一年続いた。
いつものように、彼女に絡み付く黄色い歓声。
しかし、その中に一つ、キラキラした暖かいものがあった。
懐かしい。
心が温まるものだ。
すぐに分かった。
彼女のものだ。
ひまわりだ。
彼女がまた、自分を見てくれている。
それだけで、少女はまた頑張れた。
また会えた。
それだけで嬉しい。
それなのに、彼女は自分をキラキラした視線で見てくれている。
何物にも変えがたい幸せなものであった。
これ以上望んではいけない。
なんの拍子で転がり落ちるか分からない。
また一人ぼっちになってしまうかもしれない。
だから、これ以上望んではいけない。
期待してはいけない。
もう十分ではないか。
そう思っていた。
あの日、彼女と二人きりになるまでは、確かにそう思っていたのだ。




