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甘いかおりの花蜜は苦い  作者: あさまる
50/61

17ー2

「あ、あのっ……!」


「あっ、ごめんなさいっ、私もう帰らないとっ!……じゃあね、ありっち。……また遊びましょう!」

アリアと少女に手を振ると、ひまわりは走って去ってしまった。


「……凄い子……。」


「……でも良い子ですよ?」

得意気にアリアが少女に言う。


「……そう……だね。」

自身の額に手を当てる。

先ほどのひまわりの言葉が彼女の脳内に何度も過る。



髪、切ってみよう。



「わー!凄い可愛いっ!」


少女が美容院で髪を切った翌日のこと。

緊張しながら公園へ向かうと、そんな言葉とともにひまわりが彼女を出迎えた。


「……ほ、本当に……結構美人だったんですね。」

悔しそうなアリア。

チラチラとひまわりを見ている。


「あ、ありがとう……。その、今日は良かったらラケット持ってきたから近くのテニスコートに行かない?」

少女の提案。


断る理由ない二人は、その案に乗った。


彼女らはソフトテニスをして遊んだ。

その中でもやはり、少女がずば抜けて上手であった。


「……凄いですね。中学校に上がったらテニス部入ってみたらどうですか?」


「……で、でも……。」

ひまわりの提案に渋る少女。


「良いじゃないですか、上手いんだし……。」

あまり興味がなかったが、ひまわりの言ったことなので取り合えず賛同しよう。

そう思うアリアであった。


「……う、うん。頑張ろっかな……。」



時は進み、現代。

少女は高校三年生になっていた。


あの日あった少女。

ひーちゃんと呼ばれていた彼女に会う為、あの後他のクラスも探した。

しかし、見つからなかった。

それもそのはずだ。

彼女は一つ下の学年だったのだ。


八原ひまわり。

それが、彼女の名前だ。

決して忘れてはいけない大切な人の名前だ。


そんな彼女の言葉が、その後の少女の生活をガラリと変えた。

中学校に進学すると、彼女の提案で、テニス部に入った。

テニス部といっても、ソフトテニスを行っている方だ。

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