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「あ、あのっ……!」
「あっ、ごめんなさいっ、私もう帰らないとっ!……じゃあね、ありっち。……また遊びましょう!」
アリアと少女に手を振ると、ひまわりは走って去ってしまった。
「……凄い子……。」
「……でも良い子ですよ?」
得意気にアリアが少女に言う。
「……そう……だね。」
自身の額に手を当てる。
先ほどのひまわりの言葉が彼女の脳内に何度も過る。
髪、切ってみよう。
「わー!凄い可愛いっ!」
少女が美容院で髪を切った翌日のこと。
緊張しながら公園へ向かうと、そんな言葉とともにひまわりが彼女を出迎えた。
「……ほ、本当に……結構美人だったんですね。」
悔しそうなアリア。
チラチラとひまわりを見ている。
「あ、ありがとう……。その、今日は良かったらラケット持ってきたから近くのテニスコートに行かない?」
少女の提案。
断る理由ない二人は、その案に乗った。
彼女らはソフトテニスをして遊んだ。
その中でもやはり、少女がずば抜けて上手であった。
「……凄いですね。中学校に上がったらテニス部入ってみたらどうですか?」
「……で、でも……。」
ひまわりの提案に渋る少女。
「良いじゃないですか、上手いんだし……。」
あまり興味がなかったが、ひまわりの言ったことなので取り合えず賛同しよう。
そう思うアリアであった。
「……う、うん。頑張ろっかな……。」
時は進み、現代。
少女は高校三年生になっていた。
あの日あった少女。
ひーちゃんと呼ばれていた彼女に会う為、あの後他のクラスも探した。
しかし、見つからなかった。
それもそのはずだ。
彼女は一つ下の学年だったのだ。
八原ひまわり。
それが、彼女の名前だ。
決して忘れてはいけない大切な人の名前だ。
そんな彼女の言葉が、その後の少女の生活をガラリと変えた。
中学校に進学すると、彼女の提案で、テニス部に入った。
テニス部といっても、ソフトテニスを行っている方だ。




