15ー2
沈黙。
気まずい。
「あっ、あの……。」
その沈黙を破ったのはひまわりであった。
「なに?」
なるべく恐がらせないよう、優しく言おう。
それは、そう思ったかおるの精一杯の優しい声色で出した返答であった。
「その……。」
ひまわりは話始めた。
拙いそれに、かおるは茶化さずに相づちを打ちながら反応した。
どれぐらい話しただろう。
ひまわりの喉からは少し鉄の味がした。
「……た、大変だったんだね。」
かおるからの言葉。
「……。」
それに、頷くことも、首を横に振って否定することも出来なかった。
「わ、私もさ……その……自分で言うの恥ずかしいんだけど、結構周りから色々言われるんだよね。」
知っている。
知っているとも。
そんな周りの一人が、ひまわり自身なのだ。
「お互い苦労するね。」
あははと苦笑い。
そんなかおるの表情に、目を奪われるひまわりであった。
「……もう大丈夫?」
間もなく昼休みが終わってしまう。
そんな時間になり、二人は体育準備室から出た。
心配そうにかおるが言った。
それに、ひまわりはにっこりと微笑み返すのであった。
「はい、ありがとうございます。……そ、その……。」
「……うん?」
「ま、また来ても良いですか?」
「私に許可とらなくても良いよ。なにせ私と君は……えっと、そう言えば名前言ってなかったし、聞いてなかったね。私は秋風かおる。よろしくね。」
「あっ、はじめまして、八原です。……よ、よろしくお願いします。」
「……うん、よろしく!……ひまわりちゃんと私は体育準備室で語り合った仲だからね!言ってしまえば友達だ!」
「……友達……。はいっ!ありがとうございますっ!」
嬉しさで顔が綻ぶひまわりであった。
ひまわりが教室に戻ると、アリアとさくらが駆け寄った。
そんな彼女らに断りもなく出ていったことに謝罪すると、ひまわりは自身の思いを伝えた。




