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甘いかおりの花蜜は苦い  作者: あさまる
44/61

15ー1

さくらとアリア。

二人の小競合いは、放課になる度に起こった。

その都度ひまわりが仲裁に入るが、渦中の彼女がその役をやってもまるで意味がない。

むしろ悪化してしまうばかりであった。


いい加減疲れてしまったひまわり。

昼休み。

二人が二人とも、ひまわりと二人きりで過ごしたいと言い出した。

もちろん、彼女らは言い争いになった。

そして、そんなことをしているうちに、耳鳴りがし、体調が悪くなったひまわりトボトボと教室を出ていってしまうのであった。


今は一人になりたい。

教室、廊下、トイレ……。

その全てに誰かしらはいるだろう。

ひまわりはそれらを避け、歩いていた。



気づくと、ひまわりは体育館の中にいた。

パキパキ。

天井の軋む音。


普段とは違う静寂。

ここなら落ち着ける。


より落ち着きたい。

そう思い、ふと視線がいく。


体育準備室。

恐らくカビ臭いだろう。

それでもあの狭い空間は落ち着ける。

ひまわりが扉を開ける。



「……うん?」


そこには既に先客がいた。



ひまわりの憧れている先輩。

秋風かおるだ。


「あ、秋風先輩……?」


「えっと……あはは、ごめんね、私使っちゃってる。」

苦笑い。


「い、いえ、すみません。すぐにどっか行きますね。」

急いでその場を後にしようとするひまわり。


「いや、いいよ。……君も苦労してそうだね。」


「……ありがとうございます……。」


憧れの先輩と二人きり。

普段なら舞い上がってしまうだろう。

しかし、今のひまわりにはそんな余裕はなく、言葉に甘え、跳び箱に腰かけるしか出来なかった。

項垂れため息をもらす。


「凄い疲れてるね。どうしたの?」


「えっ?あっ、その……。」

まごつく。


「可愛いっ。」

かおるの口から出たそれは、つい出てしまったようであった。


「えっ!?」

彼女の思わぬ呟きについ大声が出るひまわり。


「あっ、ごめっ、違っ!……あはは……。」


「あ、あはは……。」

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