11ー1(過去編6)
「お邪魔しまーすっ!」
元気よく挨拶をするひまわり。
今、彼女はアリアの家に来ている。
「ひーちゃん!いらっしゃい!」
とてとて。
奥から出てくるアリア。
そんな彼女は、満面の笑みをしていた。
小学生とは思えない美貌。
こんな少女が学校では虐められている。
ひまわりには、それが信じられなかった。
「いらっしゃい、ひーちゃん。ゆっくりしていってね。」
アリアの後ろから、笑顔のマリアが出迎える。
リビングに入ると、すぐさまアリアに手を掴まれるひまわり。
テレビの前に座布団の二つ並べられている。
アリアがその片方に座る。
すると、必然的に手が繋がっているひまわりも座ることになる。
隣の座布団の上に座った。
ふと、疑問に思う。
「……あれ、そういえばありっちってどこの小学校通ってるの?」
ひまわりの何気ない言葉。
その言葉に反応したアリア。
彼女が言った言葉は、ひまわりを驚愕させた。
彼女が通っている小学校。
それは、地元でも有名な進学校であった。
幼稚園に入園するにもテストがあり、それに合格した者だけが入れるような場所なのだ。
道理で見たことがないわけだ。
そもそもひまわりとは、通っている小学校が違うのだ。
「私ね、ひーちゃんが同じクラスだったら嬉しいって思うな!」
アリアが無邪気に明るく言う。
「……。」
肯定すべきなのだろう。
しかし、素直に頷けないひまわりがいた。
アリアと同じ学校に通い、同じ教室で過ごす。
もしも、そんなことが出来たらと、ひまわりも思っていた。
しかし、今のひまわりの学校での姿を、アリアに見せたくはなかった。
だからひまわりは、アリアの言葉に肯定することが出来なかったのだ。
「どうしたの?ひーちゃん。」
「え?あっ、なんでもないよ。」
「えー、何でもないわけないでしょ?」
ぐいぐいと詰め寄るアリア。
これは誤魔化せないかもしれない。
どうしたものか。
悩むひまわり。
しかし、すぐに打開策の候補が思い浮かんだ。
そして、すぐにそれを実行した。
ゆっくりとアリアの顔に、自身の顔を近づける。




