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甘いかおりの花蜜は苦い  作者: あさまる
25/61

8ー2

そこに広がるのは、現実とは思えないものであった。


ひまわりを取り囲む何人ものクラスメイト達。

しゃがみこむ彼女に心ない暴言の数々。


震えている。

そして、さくらの目に映ってしまった。

泣いていた。


「……ひ、ひのっち……なに……して……る……の?」



目の前で大人数に囲まれる親友。

それは、今までとは真逆な状態であった。


人気者からの転落。

眩しかった太陽は、地に落ち嫌悪の対象となった。



見ていられない。

さくらは、気がつくと、クラスメイト達の塊に向かって走り出していた。



身体中を駆け巡る痛み。

気がつくと、さくらは何人もの男子生徒に身体を拘束され、身動きがとれない状態になっていた。


微かな異臭。

それが血の臭いだと知るのは、後のことである。


「ひ、日乃山さん……?お、落ち着いた……?」

震える声。

担任教諭の声だ。


何があった?

息苦しい。

重い。

痛い。

訳が分からない。


ひまわりはどこだ?

ぐりぐり。

押さえつけられ動けないさくら。

多少強引に、首だけを動かす。


そこに、ひまわりはいた。

涙なのか鼻水なのか分からないが、顔はグシャグシャに濡れ、身体は震えて縮こまっている。


「は、はっち……?」

ひまわりへ向けたさくらの言葉。


いつもなら、好意的な視線と返事がくる。

しかし、今回は違った。


彼女を見るひまわりの視線は恐怖に染まっている。


「……はっち?」

再度ひまわりを呼ぶ。


しかし、変化はない。

恐怖。

それはまるで、ひまわりがさくらのことを恐がっているようなものであった。


さくらは、その後のことをあまりよく覚えていない。

何人もの教師に連れられ、真っ青な顔をした母の待つ部屋へと向かった。


土下座する勢いで、何度も頭を下げるさくらの母。

なぜ彼女が涙ながらに謝罪しているのか、さくらには分からなかった。

その為、ただ隣で立ち尽くしていることしか出来なかった。

次章

9ー1

2019年1月19日

投稿予定。

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