8ー1(過去編3)
「ひのっち行くよー。」
「よーしっ、ばっちこーい!」
放課後。
ひまわりと、さくらは近所の公園にいた。
いつもとは違う。
二人きり。
二人でキャッチボールをしている。
ひまわりに、直接的な被害はなかった。
しかし、明日からはどうなるか分からない。
「ひのっち……。」
「……なに?」
「私さ、皆から嫌われてるみたいなんだ。」
「……そ、そう……なんだ。」
その間も繰り返されるボールのやりとり。
「だからさ、明日からは私と一緒にいない方が……。」
「……はっち。」
それでも、さくらはひまわりの隣にいること以外の選択肢は脳内には存在しなかった。
翌日から、ひまわりに対するクラスメイト達の態度は露骨に変化した。
二人で登校したひまわりと、さくら。
外履きの靴を脱ぎ、部屋履きのスリッパへ履き換える。
いつもなら、すぐにその行動を行う。
さくらは靴を履き換え、廊下へ進もうとする。
しかし、すぐに歩を止めた。
「どうしたの、はっち ?」
「……。」
無言で下駄箱を見ているひまわり。
どうやらさくらの声が聞こえていないようだった。
「おーい、はっち?」
「え?あ、うん、なんでもないよ。ごめん、スリッパ忘れちゃったから職員室行ってくるね。」
ひまわりが、おかしなことを言う。
汚れていたとしても、週の半ばである昨日に持って帰るとは考えにくい。
それに、少しの間とは言え、ひまわりは上の空だった。
それも気になる。
彼女がそんな態度をとった理由。
それは、すぐに分かった。
ひまわりの下駄箱には、ゴミが詰め込まれていた。
さくらの鼻に、不愉快な刺激。
「最低……卑怯者。」
さくらには、それ以外の感想が出てこなかった。
次章
8ー2
2019年1月12日
投稿予定。




