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甘いかおりの花蜜は苦い  作者: あさまる
20/61

6ー5

「え、えーっと……お邪魔してまーす……あはは……。」

痺れを切らしたひまわりの言葉。


人形のような雰囲気の少女。

今までに見たことのないような美しさと可愛さ。

そんな少女と何を話せば良いのだろうか。


じっと彼女を見つめる少女。

その視線に耐えきれず、ひまわりは目を逸らした。


「……アリア。」


「え?」


「華崎アリアです。」


「あ、名前……。えっと私は八原ひまわりです。よろしくね。」


「……うん。」

照れくさそうに頬笑むアリア。


「あっ、可愛い……。」


「えっ、あ、あり、あり……ありがと……う……です……。」

ひまわりの思わず溢した言葉を聞き逃さなかったアリア。

一気に顔が紅潮し、俯いてしまった。



そこから、気まずさはあったが、先ほどまでの居心地の悪さはなくなっていた。

同じテレビゲームで遊ぶことにした二人。

マリアが帰宅する頃には、自然と二人の距離は、縮まって行った。


外が真っ暗になる頃には、魔女がどうだとかはすっかり忘れていた。

そして、二人は友達になっていたのであった。


「本当に送って行かなくて大丈夫?」


「はい、ありがとうございました。ボールも、ごめんなさい。」


玄関先。

ひまわりの見送りに外まで出てきた華崎親子。

マリアがひまわりの家まで送って行くと言った。

しかし、それを断り、ひまわりは一人で帰宅することにした。


ひまわりが帰ろうと、足を進めた時、後ろから引っ張られる感覚があった。

振り向くと、そこには俯きひまわりの服の袖を掴んでいるアリアがいた。


「えっと……。」

頬をかき、苦笑いするひまわり。


「どうしたの、アリア?ひまわりちゃん帰れないでしょ?……それともひまわりちゃんに何か言いたいことあるの?」

しゃがみこみ、アリアを見つめるマリア。



「その……今日はありがとう。ひ、ひーちゃん。」

照れくさそうに笑うアリア。

恥ずかしさを感じながらもひまわりを少しでも見て、彼女を目に焼き付けようとしていた。


「うん、楽しかった!また遊ぼうね、ありっち。」

ニカッ。

太陽のような眩しい笑顔。


アリアには、その笑顔は眩し過ぎた。


それを独り占め出来たらどんなに良いか。

そんな邪な気持ちを抱かせるようなものであった。

次章

7ー1

2018年12月15日

投稿予定。

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