6ー3
大声で宣言したひまわり。
その後で、自分の発言の重大さに気がついた。
なんてことを言ってしまったのだろう。
真っ青になるひまわり。
冷や汗が止まらない。
冬でもないのに震えが止まらない。
「は、はっち止めようよー。」
ひまわりの後悔に気づいたさくらの言葉。
その声は、ところどころ裏返っていて今にも泣きそうなのが分かった。
ひまわりのことを思ってのさくらの言葉。
それは、彼女に考え直させる為の物であった。
しかし、それがかえってひまわりの後押しをしてしまうこととなった。
「大丈夫だよっ!私行くよっ!」
吶喊。
魔女の住む家へ、侵入を試みる。
足の震えが止まらない。
帰れるのなら、帰りたい。
いや、発想を変えよう。
「帰りたいなら早く済ませば良い。」
何度も反復して言うひまわり。
自身を奮い立たせるような反芻行動であった。
こうなれば自棄だ。
ずんずんと進んでいく。
門を潜り、敷地へ侵入した。
ひまわりは、震える身体に鞭を打ち、ボールを探し始めた。
よつん這いになり、キョロキョロと辺りを見渡す。
なかなか見つからない。
「あら、駄目じゃない。ここは人の家よ?」
ひまわりの頭上から声がする。
反射的に見上げる。
ひまわりは、その声の主を見て、言葉が出てこなかった。
そこには、噂通りの女性が立っていた。
魔女だ。
ひまわりは、尻もちをついてしまった。
その場から動けない。
頭が真っ白になる。
目が合う。
殺される。
咄嗟に両手で頭を隠すひまわり。
「……え、えっと……大丈夫?」
「え?」
両者困惑。
「えっと、これを取りに来た……ってことかしら?」
そう言う彼女の手には、さくらが投げたボール。
「そう……です……。」
「返して欲しいかしら?」
当たり前のことを聞く女性。
「は、はい……。」
「へー……そう……。」
ジロジロ。
ひまわりを上から下へ、右から左へと見ている。
拝啓お母さん。
貴女の娘は今から魔女に食べられるみたいです。
次章
6ー4
2018年12月1日
投稿予定。




