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甘いかおりの花蜜は苦い  作者: あさまる
16/61

6ー1(過去編)

それは、今から十年ほど前のことだった。


ひまわり達が小学生だった頃の話。


とある小学校に通っていたひまわり。

それは、ある日の教室での出来事であった。


「八原!今日も学校終わったら公園来いよ!」

男子の声。


その声は、一人の少女へ向けてかけられたものであった。

その少女とは、ひまわりだ。


「オッケー!グローブ持ってけば良い?」

元気良く反応する。


肩まで伸びた髪を揺らすひまわり。

今とは違い、活発で、男子友達と放課後に遊ぶような女子だった。


「は、はっちまた男子と遊ぶの?」

蚊の羽音のような小さな女子の声。

それも、ひまわりに向けられていた。


はっちと呼ばれた少女。

それは、今とは違う雰囲気のさくらであった。


背中まで伸びた後ろ髪。

前髪は、顔が隠れる長さに伸びているものを右に流している。

その為、右目は隠れている状態だ。


「うん、そうだよ!ひのっちも来る?来てくれたら嬉しいな。」

ひまわりが、満面の笑みを見せる。


その明るさは、さくらには眩し過ぎた。

直視出来ずに視線を逸らすさくら。

その頬は名前通り、さくらの花のような色をしていた。


「うん、行く。はっちとだったらどこだって行くよ。」

さくらには拒否する意志は微塵もなかった。



授業が終わると、駆け足で教室を飛び出す。

ひまわりにとって、それは日常茶飯事であった。


一度自宅に戻ると、すぐさま野球用のグローブを持って外へ出ていくひまわり。

ジリジリと太陽が照りつける中、さくらとともに公園を目指した。



「ひのっち大丈夫?」

ひまわりが心配そうに、さくらの顔を覗きこむ。


公園に着く頃には、さくらはへとへとになっていた。

口を大きく広げ、肩で息をしている。

そんなさくらは、話す余裕はなかった。

それでも、ひまわりへ笑いかけることで返事をした。


「遅いぞー、八原ー!早く来いよー!」

既に公園にいる男子生徒達。

その中の一人がひまわりを呼んだ。


「ごめん、今行くー!ひのっち、元気になったら来てね。」

始めを男子生徒へ大声で言う。

そして、その後のものは目の前で座り込んでいるさくらへかけた言葉であった。


「うん!いってらっしゃい。」

笑顔で言うさくら。


ひまわりは、その言葉を聞くと、駆け出した。



ひまわりに合わせるのは、体力的には辛い。

しかし、不思議と嫌ではなかった。

さくらは、こんな日が毎日続くのだろうなと思っていた。

次章

6ー2

2018年11月17日

投稿予定。

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