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再三再四。  作者: うさブルー
scene
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8/9

chapter8

 


 案の定、親は二つ返事でオッケーをくれた。いつもは気に食わないルーズさも、役に立つ時があるもんだ。


「すみません。私、やっぱり帰ります。さすがにここまではお世話にはなれません。それに祖父母が心配します」

「友達の家に泊まるって言ったら、喜びそうじゃない?」

「それは……非道いです」

「あははっ。ごめんごめん。でももう、外も真っ暗だしさ。遠慮なんかしなくていいから」


 君は逡巡しているようだったけど、すぐに「わかりました」と頷いてくれた。わたしは素直に嬉しかった。しかし、ふと冷静になると、色々とカオスが蔓延してることが判明してくる。

 夕食はあるもので作ればいいとして、その後。風呂……じゃなくて、風呂上り。パジャマがない。あと、ベッドも一つしかない。


「ごめん。パジャマ無いからさ、わたしのジャージで許して。あと、ベッドもわたしの使ってね。わたしは適当に居間のソファで寝るから」

「そんなのダメです。夜は冷えます。風邪、引いちゃいます」

「大丈夫大丈夫。ほら、馬鹿は風邪引かないから」


 笑いながら言ってて、悲しくなる。防寒の最善策なんて知ってるから、余計に。


「違います。私が……です。あの、別に私、気にしませんから、嫌でなければ一緒に――」



 ――どさり。



「ど、どうしたんですか?」


 そして、“わたしたち”が始まったあの瞬間をもう一度。今度はベッドの上で。


「アレ、もっかいしていい?」

「もう、してるじゃないですか……」


 ああ。わたし、やっぱりダメみたいだ。


「キスは?」

「……ダメです」


 言わないけど可愛い。言えないけど好き。ため息が出る程、君にキスしたい。



「はぁ……。意地悪」




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