表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/111

お兄ちゃん観察! モニタリング!

 お兄ちゃん、ついに妹ゲーに手を出しましたね。

 私が現在居るのは自室、お兄ちゃんの部屋のカメラをモニタリングしている。


 退屈だろうからお兄ちゃんにいくつかゲームを渡しておきましたがやっとプレイしてくれました。

 ちなみに全て妹がメインヒロインのゲームです。

 お兄ちゃんに感想を聞きたいですねぇ……


 しかしあの妹ゲー大作なのでクリアにしばらくかかりますね。

 それにしても泣きゲーをいれておくのを忘れたのが悔やむところです。


 それに義妹がメインヒロインなのも入っていますからねぇ……

 実妹ヒロインだけだと数が揃わないのでいれておきましたが、やはり妹ゲーにはこだわるべきだったでしょうか?


 それにしてもお兄ちゃんはちゃんとヒロインは妹キャラを選んでくれるでしょうか?

 ちょい役程度にサブヒロインがいますが、そっちは妹でも何でもないんですから、お兄ちゃんが選ぶわけはないのですが……


 そうだ、お赤飯炊こう!


 お兄ちゃんの妹ゲー初体験記念ということでおめでたい食事を作ることにしました。

 天ぷらにローストビーフ、お刺身に鯛の塩焼きと一通りそろえておきました、全て店屋物ですが……


 二人分にわけてお兄ちゃんの部屋へ持っていきます。

 ロックを解除するとお兄ちゃんがゲームをプレイ中でした。

 画面に映るのは「妹的存在」どうやらこの子が攻略対象のようです。


 これは……ギリギリセーフということにしておきましょう、一応妹要素が無いわけではないですから。

 

「はい! お兄ちゃん、ご飯ですよ」


 お兄ちゃんは料理をちらと見てから言いました。


「なんか今日はすごい豪華だな?」


 ちなみにお兄ちゃんが妹以外にうつつを抜かした日はご飯に味噌汁、漬物だけです。


「なんでもないですよ! たまにはこういうおめでたい日があってもいいじゃないですか」


 お兄ちゃんは気にすることもなく夕食を食べている、美味しそうに食べているので私も嬉しく思う。

「ところでお兄ちゃん、あのゲームどのキャラが好きですか?」


「やっぱり見てたのかよ……」


 お兄ちゃんはため息をつく、私がお兄ちゃんを見ていることなど周知の事実でしょうに、何を驚いているんでしょうか?


「主人公の妹キャラ……というかまともなキャラがそれ以外いないだろ……幼なじみは突然異能に目覚めて宇宙人と闘い出すし、先輩は主人公欲しさにライバルを首チョンするようなサイコパスだし……」


 まあなんにせよ妹が一番ということだ、私はその答えが聞けただけで満足です。


「ねぇお兄ちゃん? 妹の良さが分かりましたか?」

 お兄ちゃんは首を振る。

「どっちかっていうと世間の理不尽さが分かったよ……」


 どうやらトラウマになってしまったようです。お兄ちゃんが世間から離れようとするのは私にとっていいことなので何も言いませんがね……


 そうして食事を終えた後、ゲームを回収して部屋を後にしました。


 このゲーム……全ヒロインクリアすると妹以外もトゥルールートが解放されるんですよね……それをお兄ちゃんが知る必要は無いでしょう。

 そうして雛への刷り込みのようにじわじわと外堀を埋めていこうと決めました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ