第6話 妖刀 正宗
敵も俺に気付いたのか、こちらに近付いて来た。
「どんな奴か楽しみだ。」
そう思っていると、現れたのは先程倒した「ユニコン」だ。
しかし角は一本しかない。
首めがけ、蹴りを入れた。
首が落ちて相手は絶命した。
すると視界も元に戻った。
相手を感知し、戦闘スタイルになると視界が開けるようだ。
ユニコン
属性 無
ランク D
やはり先程の奴より弱かった。
再び歩くが以前平原が続き、人の気配は無い。
大分歩くがあれからモンスターにも会わない。
「疲れは無いが喉は渇くな。」
周りを見渡すと、かなり先に木が見えた。
「森でもあるのか?」
生き物の反応はない。
そこを目指してみることにした。
日が傾き、辺りは暗くなり始める。
木の近くまで来て、俺は歓喜した。
木が少し生えていて、小さな池がある。
砂漠で言えば「オアシス」のような場所だ。
「ありがたい。」
俺は水を飲み、渇きを潤した。
辺りは暗いしモンスターの気配もない。
今日はここで休もう。
俺は仮眠をとることにした。
悪魔の力なのか、寝ていても生き物の感知は出来た。
虫なのか、モンスターなのかの区別もつく。
チート要素満載だ。
日が登り、辺りを散策してみる。
木の陰に何かある。
見てみると、白骨化した遺体だ。
「身なりからして冒険者か?」
この世界の事はまだよく分からないが、商人では無さそうだ。
「失礼だが、使えるモノは頂こう。」
遺体を物色すると、包帯が出てきた。
右目を隠すには丁度いい。
人に会ってこの顔では恐怖しか与えないだろうからな。
包帯を巻き、ふと下を見ると「日本刀」が落ちている。
「この遺体のモノか?」
何気なし触ると、日本刀が俺の意識に入ってきた。
我は「妖刀 正宗」。
日本刀が喋るのか。さすが妖刀だ。
「お前の魂を喰らい、我の為にこの身体頂くぞ!」
「そうはさせねぇ。逆に俺がお前を頂く!」
俺の意識の中で妖刀との闘いが始まる。
「なに!?」
「何故だ!?何故喰えぬ!?」
「俺は悪魔だからな。」
意識が戻ると手には「妖刀 正宗」があった。
どうやらこの妖刀は人の魂を喰って生きてたようだ。
「武器も手に入ったし、俄然戦いやすいな。」
すると目の前にステータスが出た。
妖刀 正宗 Level.1
能力 無
討伐 0
「早く誰かにこの世界の事を聞きたい。」
俺は冒険者の遺体に敬意を払い、埋葬し街を目指して再び歩き始めた。
私が敬愛し、崇拝する「ザ・ドリフターズ」のメンバー「志村けん様」が、新型コロナウイルスにより、享年70歳にて永眠いたしました。
あまりのショックに執筆はもちろん、プライベートでも支障が出て、投稿出来ませんでした。
未だに信じる事が出来ず、涙もとまりません。
少しずつ心を落ちつかせ、執筆させていただきます。
志村けん様のご冥福を心よりお祈りいたします。