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僕が乗っ取る君のカラダ。

作者: 七瀬
掲載日:2019/06/20




僕には、カラダがない!

まるで、魂のように彷徨っているだけだ、、、!


でも、こんな僕にも考えがある!

乗っ取りたいカラダがあるからだ、、、!


彼の名前は、『尾道 慎矢』17歳、高校2年生で生きる事に

興味がないらしい、、、。


どうやら、、、?

【親の愛情】とやらを知らないようだ、、、!

だから? 生きる事に興味がないのか、、、?


僕には、よく分からない事だ、、、!

そんなに、生きる事に興味がないなら、、、?


彼に条件をつけて、彼のカラダを乗っ取ってやろうと思う、、、!!!



彼は、学校帰りによく行く公園のベンチに座っていたんだ、、、!

そして、僕が彼の耳もとで、こう、囁いたんだよ、、、!


『ビックリしないで、聞いてほしいんだ、、、!』

『えぇ!?』

『・・・君は、凄く落ち着いているだね!』

『まあね、きみは、、、?』

『僕は、カラダを持たない魂みたいなモノさ~』

『ふーん、それで、俺に何のようだい、、、?』

『そんなに、生きる事に興味がないなら、、、? 僕にそのカラダを貸して

くれないか、、、? 1週間でいいんだ! もし、、、? 1週間後、君が

このカラダを要らないとまだ! 思っているなら、、、? 僕にくれないか?

いいだろう、、、?』

『きみは、俺のカラダが欲しいのか、、、? じゃあ! 何か? その間に

俺が満足できるモノと交換だな、、、!』

『・・・君は何が、お望みかな?』

『俺に、親の愛情をくれ! 1週間あるなら、、、? それぐらいの事は

出来るんだろう、、、!』

『まあ~いいだろう! 1週間、思う存分! 【親の愛情】を感じるがイイ~!』

『ありがとう!』

『では、今から【交換】するぞ~! いいな!』

『あぁ!』

『目を閉じて、3つ数えろ!』

『分かった!』


【1】

【2】

【3】


数を3つ数えて、目を開けると、、、?

俺は、自分のカラダから抜け出ていたんだ、、、!


『じゃあ~お望み通り! 1週間分の親の愛情を君に見させてあげるよ!』

『・・・あぁ、』


そう言うと、、、?

俺は、はじめて両親が出会うところから、、、。

映画のように映し出されたスクリーンを黙って座って見ていたんだ、、、。



僕は、また彼の耳元で、こう呟いたんだよ、、、!

『たくさん、親の愛情を感じるんだな~!』


彼は、、、【うん】と頷いた。




僕は、彼のカラダを手にして、、、!


なんて! 素晴らしいんだ~!

カラダがある事がこんなに素晴らしいとは、、、?


さあ~今から何をするかな、、、?


取りあえず、変わった事をするのは危険だ、、、!

元の彼が今までやっていたことを、そのまましよう!


僕は、彼の家に帰ると、、、?

夜、PM21:00と言うのに、、、。

家には、誰もいなかったんだ、、、!


僕は、電気を付けてテーブルに行くと、、、?

少し冷めた晩御飯が、サランラップに包まれて置いてあったんだ。


『なんだよ! 一応、晩ご飯は作って置いてあるじゃないか、、、?』


僕は、ご飯とおかずをチンして、テーブルで一人で食べていたんだ、、、!


『彼は、一体!? 何が不満なんだと言うんだ、、、! 親なんかいなくても

生きていくのに興味がないなんて! 思う訳がない!!! 僕は僕だ! 誰に

も左右される訳がない! 元から、いないモノだと考えれば、ご飯を作って置

いてくれているだけでも、幸せな事だろう、、、!』



僕が、晩ご飯を食べている途中で、オヤジさんが返って来たんだ、、、!


『慎矢! 勉強はしたのか?』

『あぁ、したよ! ご飯を食べたら? 風呂に入るから!』

『あぁ! お母さんは、、、?』

『仕事じゃないの?』

『そうか!』

『うん! じゃ、』




オヤジさんと大した会話をする訳でもなく、、、。

僕はご飯を食べて、お風呂に入り自分の部屋に行った。


『これが! 生きているという事か? 食べ物を口にしたのは、、、? どれ

ぐらいぶりだろう、、、? 味覚が喜んでいる! それにお風呂の中は気持ち

がいい! そして、布団で寝れる事が、こんなにも幸せとは、、、? 彼は?

ただの、“贅沢者”なのか、、、!?』





次の日の朝、、、。

僕が起きると、、、?


また、誰もいなかった、、、。

テーブルには、朝食と置手紙が置いてあったんだ、、、!


『慎矢! ちゃんと、朝起きれたの? 朝ごはんは、作ってテーブルに置いて

あります! しっかりご飯を食べて、学校に行くのよ! 母より。』



・・・そう書かれてあった。

なんて! 幸せ者なのか? ちゃんと、愛されてる事に気づいてないなんて!

可哀想な子だな、、、。



僕は、朝ごはんを食べて、学校に向かった、、、。

学校での彼は、決して目立つタイプじゃないようだ、、、!


でも、彼と仲がいい男友達が1人いる、、、!

彼の名前は、『河野 大樹』 同じクラスの男の子だ、、、!


『なあ~今日、学校が終わったら、、、? 一緒に遊びに行こうぜ~!』

『あぁ、いいよ!』

『ホント、、、!?』

『なんで、そんなにビックリしてんの?』

『だって! 慎矢、オレが誘っても、直ぐに断るから!』

『あぁ、そうだっけ?』

『そうだよ~! でも、なんか? 今日の慎矢いいな~!』

『それ? なんだよ!』



僕と大樹は、学校が終わると一緒に遊びに行ったんだ、、、!


【やっぱり、友達っていいな~ 彼は友達もいるのに、、、? なんで、一緒に

遊びに行ったりしないんだ、、、? 僕には、まったく分からん!!!】




こうして、1週間が過ぎていった...。


そして、僕は彼に聞いてみた、、、?


『どうする? 僕にこのカラダをくれる気になったかい、、、?』

『・・・俺は、勘違いをしていたのかもしれないな、、、!』

『えぇ!?』

『親の愛情を感じる事が出来なかったのは、俺の方だったんだ、、、!

たくさん今でも両親は俺に愛情を与えてくれているのに、俺が気づこうと

しなかっただけだった事を、、、今更、気づくなんて...。』

『でも、気づいたんだね!』

『・・・あぁ、』

『じゃあ、僕にこのカラダを渡す気はないんだな!』

『・・・ごめん。』

『まあ、いいよ! 何かに気づく事も大事だ! 僕は“死神でも悪魔でもない!”

無理矢理、君からこのカラダを奪うことなんかしないよ!』

『・・・ありがとう!』

『じゃあ~元に戻すよ!』

『うん!』

『目を閉じて、3つ数えるんだ!』

『あぁ!』


【1】

【2】

【3】



僕たちは、元に戻ったんだ、、、!


『じゃあな!』

『あぁ!』



僕は、またこうして魂のような状態で彷徨っていく。






最後までお読みいただきありがとうございます。

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