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博士と立野くん

アラビックヤ○トを買い占めろ!

作者: 星野☆明美

令和元年5月30日。

液体のりについて衝撃的な発表があった。

白血病などの治療に用いられる造血幹細胞を培養するのに、これまではバカ高い培養液を使用していたが、液体のりの成分PVAが優れた代用品になることが判明。

このニュースはTwitterなどでまたたく間に広がり、液体のりの代表格アラビックヤ○トが注目を集めた。会社名が似ているところの株が上昇したり、(アラビックヤ○トの会社は上場株がないらしい)大騒ぎだ。


          ☆


「立野くん!立野くんはいないか?」

博士が呼んでいる。立野くんは白衣についた猫の毛をとるので忙しかったが、手を止めて、博士の元へ出向いた。

「なんですか?」

「アラビックヤ○トだ!アラビックヤ○トを買えるだけ買い占めるんだ!」

「なーんでまたそんな?」

「研究に必要なのじゃ!大急ぎで行きたまえ」

「ふえええい」

不得要領なままで立野くんは買い出しに行かされた。

途中でスマホのニュースを見て、現状を把握した。

「えらいこっちゃ。博士は、細胞の培養の研究をおっ始めるつもりだぞ!?」

とうとう真骨頂の研究に着手する時がきたのか?

立野くんははやる思いを胸に液体のりを買い占めた。


「ただいま帰りました」

「おおっ!待っておったぞ」

博士は大量の液体のりを受け取ると、研究室にこもった。

「マルを連れてきてくれ給え」

飼い猫の名前を言いつけられた。

「博士。マルは実験用マウスじゃありませんよ!」

「何を言っとる!当たり前じゃろ」

「?」

「マルの抜け毛を抑える研究じゃ」

「はあああああ?!」

にゃーん。マルが立野くんのズボンに身体をこすりつけてきた。抜け毛でズボンがえらいことになった。

「よーしよし。のりで固めてやるぞ!」

「博士!やめてください!」


このときの博士のせいでマルは立野くんにしか懐かなくなった。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 時事ネタきたー! と、思ったら違ったー!!(笑) 博士のこの頓珍漢なところが大好きです。 そして、もしかして、いまだにマトモな研究していないのでしょうかぁ??
2019/07/09 19:10 退会済み
管理
[一言] 時事ネタですね。 と思ったら……。 博士、それはだめです!
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