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寄り添う腕

作者: あまそろ

夢を見た。


私は夢の中で映画女優で、学園ものの映画を1本撮り終わったところだった。


共演者と自撮りをしてはしゃいでいた私に、監督が差し出した厚い封筒。今回の出演料だ。


私は丁寧に受け取ったそれを左脇に挟んだままはしゃぎ続けた。笑っているときも、ポーズをとるときも、左脇には常に封筒の膨らみがあった。


心は楽しんでいるのに、体は一生懸命に封筒を押さえている。それらのギャップと、脇で存在を主張し続ける封筒に耐えられなくなった頃、目が覚めた。


目が覚めてからも、封筒を挟み続けている気がする。

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