表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました【web版】  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

38/343

34 説明書くださいなんて言いません。

「交換?うんと、キリカ、お花摘んでくるよ!」

「待って、待って、ちゃんとみんなのお昼ご飯も用意してあるから!」

 ドアから出ていこうとするキリカちゃんとカーツ君を引き止める。

「お昼ご飯じゃなくて、キリカもおべんとっていうのがいい」

「俺も!ローファスさんだけずるいっ!」

 えっと、えーっと。

 同じ肉巻きおにぎりんだけど……。

 お弁当ってそんなに魅力的かな?

 そういえば、遠足のお弁当とかすごく楽しみだったな。

 お弁当のないこの世界でも、お弁当っていう単語が何か特別な響きを持っているのだろうか?いやいや、単に見たことのない珍しいものだと思うだけかな。

「そんなに、お弁当がいいの?」

 3人がめいっぱい頷いた。

 ブライス君、君もですか。こういうときだけしっかり子供のふるまいなんだね。

「じゃぁ、お弁当を作ります。お昼ご飯は、湖のほとりでみんなで食べましょう!」

「湖のほとり?」

 ブライス君の頬がうっすらと赤くなった。

 あ、ごめん。いやなもの思い出させちゃったね。悪気はないんだ。なんか、ピクニックしようと思っただけで。

「お弁当って、外に持って行って食べるご飯のことだからね?えっと、携帯食ともちょっと違って、うーんと……」

「お外で、携帯食じゃないご飯食べるなんて、貴族様みたいだね!すごぉい!」

 貴族?

 あれか?

 庭にテーブルとかおいてお茶するみたいな?

 いや違うか。

 貴族の旅行は馬車何台も連なって、料理人も連れて行きみたいなそういうの?

 ……。はい、どちらもお弁当とは違います。

 うー、むつかしい。異文化の、無いもの伝えるのって。

「とりあえず、今日も収穫始めましょうか。ノルマこなしたら、お弁当作るね。3人はローファスさんの取ってきた山鳥の処理をお願いできるかな?」

 夜は鶏肉か。

 何を作ろうかな。

 醤油、酒、みりん、ジンジャーエール、酢。

 塩があれば、塩振って焼き鳥もおいしそうなんだけどな。でも串がないか。炭もないし。うーん。

 そもそも、どんな食感なんだろう?私の食べたことのある鳥といえば、おなじみの鶏。

 主人と恋人時代に食べに行った、北京ダックはアヒルだよね。クリスマスには本物をと七面鳥も食べたっけ。

 ……。結婚してからは、外食は連れて行ってもらった記憶がない。それは私の手料理が好きだからなのかな?と思っていたけれど、もしかして……。お金がもったいなかったのかな?釣った魚に餌はやらないって言葉がふと頭をよぎった。

 それから、そうそう、友達と旅行で行った稲荷神社の参道にスズメの丸焼きとか売ってたなぁ。食べる勇気はなかったけれど……。あと、そう、鴨南蛮食べたっけ。

 うん、どちらにしても鳥は豚や牛よりも鶏に近い味だった。だからたぶん、鶏料理系なら大丈夫なはずだ。

 おっと、考えるのはあとあと。

 まずは玉ねぎ用意してと。

「確認、装備とステータスは」

 ダンジョンルールは忘れず、装備をチェック。

 服にほつれや穴がないか。武器に傷みはないか。

 まぁ、武器といっても、午前中は玉ねぎと外した窓の板ですけども。

「ステータスオープン」

 うん。いまだに項目がよくわからないので、レベルとMPとHPの確認。

 攻撃力、防御力、俊敏性とかなんかいろいろ書いてあるけど、いろいろありすぎてじっくり見る気力が失せます。

 ほ、ほら、説明書も、分厚いと読む気がなくなるあれよ、特に、さほど得意じゃない分野で、さらに興味も必要性もないと、見ないでしょ?

 見ないよね?

 分厚い説明書のほかに、電化製品でもなんでも数ページの簡単なやつもついてるから問題ないし。

いつもありがとうございます。

感想返し、できるときにまとめてしているのですぐに返信できる場合もあればできない場合もありますが、意図はありません。返信はすぐにできませんが、毎日1回はみてます。感想とても楽しみにしております。更新を楽しみにしている気持ちに似ているかな?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ