262 目覚め
日本のファンタジーの中のエルフって、弓だかボウガンだか、なんかよくわからないけどそういうの使ってるイメージだけど。剣を振り回してるイメージは少ないよね。……でもさ……。
ダイーズ君、魔法で獲物とか取れそうだし、弓いらないんじゃないかな?むしろ、弓が邪魔にならない?持ち歩くのに……。
「あ、っていうか、ダンジョンルールに即して生活してるのは、あの小屋の見習い冒険者だから……、そもそもダイーズ君、ダンジョンルールとかをダンジョンの外で実行する必要ないんじゃ?」
ダイーズ君が首を傾げた。
「えっと、よくわからないんですが……僕、その、学校にも通っていないし、近くに冒険者もいなくて……冒険者になれるといわれて街に行って、少し冒険者の基本を学んだだけで……」
「じゃぁ、俺がダンジョンルール教えてやるよ、その代わりダイーズ兄ちゃん弓を教えてくれよ!」
「いいですよ。じゃあ、さっそく行きますか?」
ああ、そうだったそうだった。料理をしないと。いつまでたってもシチューが出来上がらない。
「じゃぁ、鳥をよろしく!」
なんであんな話になったんだっけ?
そうそう、鶏がら使うって話で……。
というか、ブライス君どこ行っちゃったんだろう?
「キリカちゃん、野菜の準備しようか」
「うん。キリカがんばるのよっ!」
「じゃぁ、これとそれとあれと、皮向いて、食べやすい大きさに切って鍋に入れてね。まずは根菜から。えーっと、ニンジンとか地面の下にある野菜からね」
キリカちゃんが張り切って準備をし始めたので、その間に寝ているミノタウレスに近づく。
うーん。
ぶしゃーっと攻撃してくる白い液体は、牛乳に間違いないと思うんだけど……。どっから出してるんだろう?
乳しぼりみたいな感じで手に入るのかな?
それとも、攻撃させて、飛び散らせる牛乳を何らかの形でうまくキャッチしないとダメ?
……だとすると、かなり大変だよね……。
柴犬サイズの、ぬいぐるみのようにもふっとしたホルスタイン模様のモンスター。
乳牛っぽいお乳はない。胸ももふもふな毛でおおわれていて見えない。うーん。
ぐっすり眠っているように見えたから、至近距離でミノタウレスちゃんを観察。
じぃーっ。
「あっ!」
突然ミノタウレスちゃんが目を開いた。
しまった。あまりに熱視線を送りすぎたか。見られすぎて気配で起きちゃったかな……。
ど、どうしよう……
攻撃される?されても牛乳まみれになるだけで、今ならブライス君に頼んで浄化してもらえば問題ないんだけど……。
ご覧いただきありがとうございます。
予約更新はここまでとなります。しばらく次回更新まで間が空きます。ごめんなー。
さてと。寒いのでシチューが美味しい季節ですよね。
はふぅ。
あ、そうだ。時々書いておかないと。
楽しみがなくなったという方のために、もしかして知らないかもしれないので書いておくと、
書籍版「ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました」の、3巻はなろう版と半分以上は違う話で、4巻は完全書下ろしとなりまして、読んだことのない話が読めます。
さらに、4巻購入特典として、4万文字越えのオリジナルストーリーが読めます。
宣伝かよと思った人もいるとおもいますが、知らない人のために書いているので、買ってくださいとは言いません。知らなかったー買えばよかったーとか思う人が1人もいないように。
4巻購入特典の4万文字越える書下ろしSSは、購入者全員に付きます!
ただし、5月までなんです。
なので、5月までってだいぶ先と思っていたんですけど、もう2月になっちゃったんで。
ああ、もしかして、知らないままの人がいるとあれ何で……。
しかも、積ん読派の人、5月までした特設サイトに接続できないですから、買ってそのまま読まずに積んでる人、特典だけは先に、先に……消え去る前に……。
てなわけで。あ、あと、こっちは宣伝ですが、2月下旬に乙女向けの小説が発売になります。詳細は活動報告にて。では!




