表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍化】ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました【web版】  作者: 富士とまと


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

294/343

153 ラッキースケベ再び

「ユーリさん、呼びましたか?」

 がさりと音がして、木々の切れ間からブライスくんが顔を出した。

「ひっ」

「す、すいませっ」

 真っ赤な顔をしたブライス君がすぐに木々の向こうに姿を消す。

 あー、見られた……。

 またもや、……いや、今度は背中だけだからセーフだけど……、全裸で水浴びてたので、えーっと……。すいません。また、目に毒でしたね。

 ……。

 急いでタオル代わりの布で体を拭いて着替えを身に着ける。

「ブライス君、ごめんねー、私が悪かったんだ……」

「い、いえ……あの、会いたいって言ってもらえて、その、状況も確認せずに……浮かれて、顔を出した僕が……」

 ブライス君が顔を出したあたりに足を向けると、大きな木の後ろに隠れるようにしてブライス君が立っていた。

「どうして、ブライス君がここにいるの?」

「あの、僕に会いたいとは?」

 ああ、そうだった。

 ブライス君が真っ赤な顔で私の顔をまっすぐ見ている。

 ごめんごめん……本当に申し訳ないことをしました。えっと、でも、せっかくなので……。

「浄化魔法を使ってほしくて……。ミノタウレスの攻撃を受けてしまったので……」

 ブライス君の口がぱかっと開いた。

「あ、ああ、浄化魔法……そ、そうですか、そうですね……僕に会いたいというのは……浄化魔法を……」

 ん?

 ああ、私、失礼なこと言った?

「ち、違うの。ごめんね。えっと、別にブライス君が魔法を使える便利な人間とかそういう風に思ったことじゃなくて……あの……」

 ブライス君がふっと笑う。

「いいんですよ。どんな理由であれ、僕のことを思い出してくれたのは嬉しいんです。浄化魔法ならリリアンヌ様も使えるのに、僕のことを思い出してくれたんですよね?」

 ああ、そうか。リリアンヌ様も浄化魔法使えたんだっけ?……いつも食べる前に浄化解毒を「忘れる」ので、使えること忘れてました。

「えっと、ミノタウレスの攻撃を受けたということは、白い液体を浴びてしまったということですよね……あれは、確かに。しっかり洗わないとすごく臭くなりますもんね」

 そう!臭くなるのっ!

 やっぱり、臭くなるってことは、あれだよね、アレ!

「【浄化】えーっと、服も浄化しましょうか」

 ブラウス君が私が手に持っていた服にも魔法をかける。

「【浄化】【乾燥】」

 か、乾燥?

 服を広げると、すっかり乾いてる。

 鼻に近づけても、全然匂いは残っていない。

「ありがとう、ブライス君っ!もう乾いたなら、こっちに着替えるね。今着ている服じゃ、動きにくいから」

 いや、パジャマは動きやすい服なんだけど、それは室内でのこと。

 森の中とか動き回ったり、地面に座って料理したりとかには向いてない。

「き、着替えっ」

 ブライス君がそっぽを向いた。

 いやいや、すぐには着替えないよ。

「あ、いや、戻ってテントの中で着替えるから……」

 もごもとご言い訳のような言葉を口にする。

 さっきは水を浴びたかったからテントの中で着替えてなかっただけで……。

「ふにゃぁー、ユーリお姉ちゃん……大変なのよぉ」

 キリカちゃんがふらふらと私たちの姿が見えると近づいてきた。


照れるブライス君が見たかった、ただそれだけだ……コミカライズ見るとさぁ、ブライス君出さねば!って思うよね……。てなわけで、合流させてみた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[一言] ブライスくんは童顔じゃなくて少年ボディだから……。
[良い点] ブライス君の予期しなかった登場最高。
2020/05/11 18:19 退会済み
管理
[良い点] 再びの(笑) 神様が運命の糸を紡いでいますね(笑) [気になる点] 童顔でも28歳と聞いてるのに イケメンにドキドキしない主人公は 過去の旦那とのあれこれがやはりトラウマに? ローファスさ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ