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【書籍化】ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました【web版】  作者: 富士とまと


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229 土の魔法石畑に着いたよ!

 カーツ君は中サイズのリュック並みの大きさの背負い袋一つ。

 私は……右のポケットに水の魔石。左のポケットに火の魔石。ポシェットには突き出した菜箸。これは他の誰にも持てなかったから。あとはつまようじサイズになった菜箸が2セット。それだけです。

 いや、だって、荷物、ダイーズ君が持ってくれたから……。

 年上なのに子供たちにばかり荷物を持たせたひどい人間っぽくなっているけど……。

「ユーリ姉ちゃん、疲れたら言ってくれよ。俺、背負ってやるから」

「じゃぁ、キリカがカーツお兄ちゃんの荷物もつね!」

 ……ちょっと、申し訳なさ過ぎて泣いていいですか。

 大丈夫ですよ。実は、もう一つポシェットの中には秘密兵器が仕込んであります。

 角煮干し肉とパン。小さなかけらにして入れてあります。食べる前に角煮干し肉をパンにはさんで、料理人…させれば、補正値ばーん、HPどーんと回復する秘密兵器です。

 疲れてきたら食べるから。うん。ドーピングして頑張るから!


 と、いうわけで。

 1日目の移動はなんとか、背負われずに頑張れた。

 昼ご飯は野菜と干し肉のサンドイッチ。補正値効果が昼には切れるようにカーツくんが作りました。

 夜ご飯は、荷物をほどいて鍋とかいろいろ出すのも大変なので、パンだけと質素です。

「うーん、やっぱりパンだけでも食べられるのは幸せなんだけどなぁ……なんか、こう、いまいち……」

「あのね、キリカもね、もっといろいろ食べたくなるけど、でもパンだけでもみんなと食べるのは大好きなのよ?寂しくないから大好きなの」

 キリカちゃんがにこっと笑う。

「私も。一人で食べるの寂しいもんね」

 ふと、夕飯を用意したのに帰ってこない主人のことを思い出す。

 一人で何度ご飯を食べただろうか。一生懸命作った料理を一人で食べるより……そうだね。みんなで顔を合わせて、楽しくおしゃべりしながら食べるこのパンのほうがずっと美味しい。

「ちょっと待っててください」

 ダイーズ君がすくっと立ち上がって、道を外れて森の中に消えていった。

「ダイーズ君っ、一人じゃ危ないよっ!」

 いくら村に住んでいた時は森で狩りをして生活していたといっても、それは知っている森でのことだろう。知らない森に一人で入るのは……。

「どうぞ。さっき移動中に見かけたので」

 あっという間に戻ってきたダイーズ君の手には、オレンジ。

 うわー、オレンジだ!

 オレンジ!

 さっそく向いてみんなで食べる。

 少し酸っぱかったけど、久しぶりの柑橘類。うまうまー。はふぅ。

 オレンジでマーマレードも作りたいなぁ。皮の苦みがおいしいんだよね。……うん、帰り道にいくつか取ってもらおう。で、それもって小屋に帰って作ろう。


 さて、そんなこんなで地味に移動を続けて、何のハプニングもなく、土の魔石畑に到着。

 すでに夕方が目前に差し迫っている。てなわけで、寝床の準備してたら真っ暗。簡単に食事してお休みなさーい。

 ふふふ、明日から楽しみ。

 ハズレ土の魔石、小豆がありそうなことは分かっているのです。ほかに何が出るかな。ぐふふふふ。

 ぐふふふふふ。

 

 まずは朝ごはんを食べます!

 水の魔石と、火の魔石を鍋に入れてお湯を沸かす。

 持ってきた生の野菜を洗って切ってサラダに。トマトはこれで最後かな。後は、キャベツとレタス。

 お湯が湧いたら、ふーっふっふっふ。

「おはようなの!」

 キリカちゃんが起きた。

「ユーリ姉ちゃん、何を手伝ったらいい?ご飯はカマドがないから炊けないだろ?」

 カーツ君も起きてきた。そういえば、ご飯はいつもカーツ君が炊いてくれてたんだっけ。

 じゃぁ、これを任せようかなぁー。

「じゃぁ、カーツ君、ベーコンを焼いてもらってもいいかな?」

「分かった!任せてくれよ!」

 でもって、その間に私は……。

 お湯の沸いた鍋と、小屋で作って持ってきたアレを取り出してと。

「え?なんだそれ?米にしては、なんかいつものと違うけど……?」

 カーツ君が私が取り出したアレを見て首を傾げている。

「えへへ。見てて」

 いつもと違うというそれを、お湯に投入。


ご無沙汰しておりましたー。1か月間が空いたのである。


令和1回目の更新になります。

さてさて、お知らせ色々していい?興味ない人は読み飛ばしてください。


まず1個目。

なろうにも新作アップしたよ。

https://ncode.syosetu.com/n3978fl/

Fクラスになって馬鹿にされてる主人公が無意識ザマァを行う的な話ですが、元々、悪役令嬢に転生した主人公が、死亡フラグのために男になる呪いをかけてもらったことから始まる……コメディですが、青春コメディです。もう、要素詰め込み過ぎて訳が分からなくなった。タイトル難民です。


次。


なんと!5月30日に、ついにコミカライズ版「ハズレポーションが醤油~」が発売されます。

ぶっちゃけ、小説より面白いです。

あ、しまった。ぶっちゃけ過ぎた。

いや、まぁ、1話目は5月22日まで無料公開されてるみたいなんで、見て見てください。ふふふ。

そして、面白かった人は、ぜひ知り合いの小説は読まないけど漫画は読む人に薦めてね(*'ω'*)


さらに、6月10日に、第3巻を出していただけることになりましたー!ひゃほーなのよー。

あ、例の約8万文字乗せてもらえたので、リリアンヌファンの皆様お楽しみあれ。挿絵パワーで、リリアンヌ様がとても素敵です。セバスティアンさんのビジュアルも一見の価値あり。君の中のセバスと向き合うのですっ!


あ、あと、アルファポリスの恋愛小説大賞で

「食堂の白井さん」が愛だの恋だの仕事だの賞を受賞しました。

「下級巫女」も奨励賞をいただきました。ダブル受賞でびっくりです。って、前にも報告したっけ?まぁいいや。


そんな感じの最近です。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] お湯袋があるんだし、移動の夜にアルファ米と干し肉とかでも行けたかな感はなくもない。 コップとスプーンでもいいしね!
[気になる点] 誤変換:剥いて さっそく向いてみんなで食べる。
[良い点] いつも楽しく読ませてもらってます。 [気になる点] 一杯歩いた後にパンだけかー。荷物少ないユーリさんやキリカちゃんはいいかもしれないけど、カーツくんやダイーズくんはかわいそうかな。重い荷物…
感想一覧
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