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114 ハズレMPポーション使うぞ

 いや、考えながら今のうちにクラーケンの身を取ってこなくちゃ。

 ダンジョンの中に私は入る。手だけだして、ダンジョンの外で料理を作る。

 これなら、モンスターに襲われない。

 我ながらいいアイデア。

 包丁片手に回りに注意して小屋の入り口までダッシュ。クラーケンの身を鍋に放り込んでダッシュで戻る。

 はぁ、はぁ、はぁ。

 ダンジョンの外にクラーケンおいて、それから目に入ったのは荷馬車。

 まだ包丁と少しの塩しか下ろしてない。

 塩が残っている。

 よし。

 モンスターがいないことを確認してダッシュ。

 塩。

 そうだ、菜箸も。

 ガシャン。

 そうか、ハズレMPポーション……油があった!火の魔法石で鍋を熱することができれば、炒められる?

 水の中に火の魔法石を放り込んで「63度に温めろ、温度維持」っていうのに使えたんだ。

 ……えーっと、鍋を熱しろって命ずるの?鍋に入れるの?鍋の下に敷くの?

 コンロはどういう仕組み?

 うわ、分からない……。やっぱりゆでたほうが……確実?

「63度に温めて温度を維持?」

 あ。

 そうだ!

 塩と小麦粉の袋、それからお弁当箱用に買った器におひつように買った桶!もちろんMPポーションも!

 荷物を2度に分けてダンジョンに運び込む。

 水の魔法石を使って水を出して、いろいろ洗う。

 落っこちたクラーケンの身もちゃんと洗う。

 ぬめりとりしなくてよくて助かった。まさかこんな設備の何もない野戦料理みたいなことをするとは……。

 身をパン1斤ほどのサイズにして桶に入れる。桶に入れたら、便利な包丁で、細かく切る。なんといっても、刃を当てて少し動かすだけでその方向にスパーンと刃のあたっていないところまで切れるので、まな板の上じゃなくても上手に切れちゃいます。

 ざっざっざと、親指の爪くらいのサイズに切り刻む。

 バジルもみじん切り。

 器に小麦粉、塩、バジルを入れて混ぜ混ぜ。

 それをボール代わりに使っているクラーケンの細切れが入った桶に投入。

 混ぜ混ぜ。

 さて、仕上げは。

 ハズレMPポーション。

 あ、補正効果何が付くんだろうか……。

 食べた人が補正効果にびっくりしちゃうよね……。えーっと、いいや。

 全部クラーケンのせい!でかたずけよう。

 でも、あまりいろいろな補正効果が付くとさすがに変なので油は一種類だけ使う。

 タコに合いそうなのはオリーブオイルだ。

 ハズレMPポーションのふたを開け、匂いを嗅いでいく。

 って、オリーブオイルがあるかどうかの保証もなかった……と思った4本目。

「これだ!きっとこれ!違ってもいいや、これにしよう!」

 匂いを確認していくつかのオリーブオイルを見つけ出す。

 よく乾かした鍋に入れる。

 そこに、火の魔法石をぽっとーん。

「180度の温度に油を温め、温度維持」

 水が温められたんだから、油だって温められるはずだ!

 しばらく待ってから、一つだけタコの身を投入してみる。

 じゅわーぶくぶく。ぷわん。

 お、おお!

 いい温度に油温まってたみたいです。

 菜箸代わりの棒で、カラッとあがった唐揚げを引き上げさらに乗せる。

「油をきるための何かがいる……新聞紙もないし、キッチンペーパーもないし、油を落とすための網もない……えーっと、」

 とりあえず、菜箸でつかんだまま少し冷めるのを待って、味見。

 ぱくん。

「はふはふ、おいしぃー。油ってなんでこんなにおいしいんだろう!タコのバジル唐揚げサイコー!塩味サイコー!」

 ゆっくり味わっている場合じゃない。

 これは料理じゃなく薬。

 急いで人数分作らなくちゃいけないんだもん。


ご覧くださり感謝でございます。


6月終わり!そして、今年も半分終わり!


うおおお、まじか……(´◉◞౪◟◉)


明日は日曜でお休みっていうか、まだこのペースで更新続けられるかしら……

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