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【書籍化】ハズレポーションが醤油だったので料理することにしました【web版】  作者: 富士とまと


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95 ブラックカード

「えっと、これの使い方わかる?」

「あ、これってローファスさんの?」

「うん。そう、よくわかったね」

 ローファスさんに買い物に行くなら持って行けとカードを渡された。

 真っ黒なカード。……日本だったら、ゴールドカードだとかブラックカードだとか、すんごいクレジットカードだってわかるけど。

 ここ、クレジットカードとかないよね?なんだろう。

 首からぶら下げてるギルドカードとも違うみたいだし。

「ステータス表示」

 カーツ君がカードに触れてそういうと、ステータスオープンと言った時と同じように半透明の画面が空中に表示された。

 これはどうやらみんなにも見えるらしい。

 カーツ君が表示された数字のような部分を指さした。

 数字、だよね?文字にしては種類が少ないし、1のような一のようなⅠのようなのがある。あと、二とかⅡみたいなの。

「ギルド発行のお金カードだよ。ジャラジャラとお金を持ち歩かなくていいから、持っている人も多いんだ。レベル10にならないと持てないし、レベルによってカードの色も違ってくるよ」

 お金カードって、クレジットカードみたいなの、ありました!す、すごい!

 初めてのクレジットカードです。

 主人には私のクレジットカードは作らせてもらえなかったし、そもそも収入のない専業主婦がクレジットカードが作れる世の中がおかしいだろうと。主婦には必要ないだろうと言っていたので。

 あ、でもこれ、私のじゃないんだよね。そうか。レベルが10になれば自分のクレジットカードが作れるんだね。

 ……うん。持ちたい。

 私、自分のクレジットカード欲しい!

「あれ?これ、ローファスさんのお金カード、私が持っていても使えないんじゃないの?」

「大丈夫だよ。たぶんこの辺に使っていい人の名前が書いてあって、文字が読めないからわからないけどユーリ姉ちゃんが使えるようになってると思う」

 と、カーツ君の言葉に御者台の兵の一人が振り向いた。

 そして、空中に浮かんだ表示を見た。

「使用者のところに書いてある名前は、ユーリ、カーツ、キリカってなってますよ。ただし上限金額がそれぞれ金貨10枚、大銀貨10枚、大銀貨5枚に設定されてます」

「え?俺も使えるの?銀貨10枚も?」

 カーツ君が喜んだ。

「但し書きで、使用用途が武器防具に限定されてますね」

 ふと兵が笑った。

「あー、そっか!うん。わかった!」

「キリカは?銀貨5枚は何に使ったらいいの?」

 キリカちゃんが兵に尋ねる。

「武具になってますね」

 貨幣価値がさっぱりわからないので大銀貨だの金貨だのでどれほどのものがどれだけ買えるのか分からないけれど。

 武器って、キリカちゃんたちが持っていたのはナイフだよね。

 私も武器とか防具とかそろえたほうがいいのかな?

「それから、ユーリさんの使用用途は食事にかかわるものとなっています」

 え?

「食事に関わるもの?」

 それ、武器や防具、私には必要ないってこと?

 いや、自分で稼いだお金で買えってこと?……で、ですよね。はい。わかりました。

 兵が首を傾げた。

「食費で金貨10枚?いったい何人分を何日分買うんですか?持ち運びはどうするんですかね?ああ、荷馬車をレンタルして運んでもらえばいいかもしれません」

 はい?

 えっと、そんな心配される金額なの?金貨10枚って?

「補給用食料として300人の4日分でも金貨1枚ですからね」

 ……。

 ローファスさん、どれだけ食べる気ですか!

 っていうか、金銭感覚がおかしいの?

 それとも、砂糖とかいろいろ高いものを買うために多めに渡してくれたの?

 いったい300人で4日分で3食とすると3600食。パン1個100円だったとしても、360000円。軍が1食100円のパン1つってことはないからその3倍だったとすると百万超えますよ。その十倍……

 げ、このカード、一千万とか使えるっていうんですか。

 ひゃっ!

 思わずびっくりしてカードを手放してしまう。

 カーツくんが慌ててキャッチ。

「こ、これ、無くしちゃったり、誰かに取られちゃったりしたらどうなるんですか?」

 兵が笑った。


みなさまごきげんよう。


えー、お気づきの方もいらっしゃるでしょうが、ギルドカードがそのままお金の出し入れな世界じゃなかったりします。特に意味はないけど、お金を誰かに渡す預けるとかできるようにしてみた。

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