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【連載版】双子の姉が神子として引き取られて、私は捨てられたけど多分私が神子である。  作者: 池中織奈


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少女と、話し合い 2

 ドングさんの言葉に一瞬、その場が静まり返る。

 私やガイアスは、その願いをできたら皆で叶えられたらいいと思う。私とガイアスの願い、皆で同じように願いを持てたら、きっと素晴らしいと思う。私は、皆の事を見る。



 一人が声を上げた。



「俺も……そんな場所欲しい」



 一人が声を上げたら、他の人たちも声を上げ始めた。



「素晴らしい考えだと思う」

「俺も」

「私も本当にそんな場所がつくれたら……」

「うん。俺も」

「わしも……できたらそんな場所がいい」



 皆が声を上げて、誰ひとりそれが出来ないなんて言わなかった。私はその事実が凄いと思った。皆がそれをやりたいと望んでくれていることを嬉しいと思った。

 ドングさんはその言葉に満足そうに笑った。笑って告げる。



「ならば、俺達で、俺達が安心できる場所を作ろう。だからこそ、まずはその自分たちが暮らすための拠点になる場所を探そう。精霊樹を育てることが出来、俺達が暮らしやすい場所を」




 私たちで作る。

 私たちの、安心できる場所を。

 精霊樹を育てることが出来て、私たちが全て暮らしやすい場所。



 そういう場所を探すのは難しいかもしれない。それを見つけるまで大変かもしれない。だけど、それを見つけたい。


 ドングさんの言葉に、皆が頷く。誰も出来ないとか言わずに、皆が出来ると信じている。その事実が素晴らしいな、凄いなと思った。



「――俺たちは、自分たちの安らぎになる場所を見つける。そしてその場所を守り抜く。それは誰ひとり欠けることの無いように、まずは場所を探す。その過程は難しいかもしれない。だけれども、俺達のこれからのためにそれをなしとげなければならない」



 ドングさんがそう告げる。



 私たちの目標。私とガイアスが願った夢が、誓いが、皆の願いに、夢に、誓いになっていく。

 誰ひとりかけることなく、それは理想でしかないかもしれない。誰もなくならない、ということは難しいかもしれない。だけど、目指さなければ何も始まらないから。他の誰が、そんなもの叶うわけがないといったとしても、他の誰もがその夢を否定しようとも、叶えたいと思っている私たちだけはずっとそれを信じ続けたいと思う。




「―――レルンダ」

「なに」

「神子かもしれないレルンダの力をそのために借りなければならない部分もあるかもしれない。でも、無茶はしないでほしい。前のように魔力を使いすぎて倒れるぐらいにまではしないでほしい。レルンダがそこまでしなくても良いように、俺達も頑張るから」

「うん……私も、頑張る」




 皆は優しい。

 私が神子かもしれない、っていうのならば私のことをとことん利用することだって出来るのに。私は神子かもしれないから、多分、人に傷つけられることも今までのことを考えるとなくて、だから盾にすることだってきっと出来るのに、それを望まなくて。



 皆が優しくて、心が温かくなる。



「それで、レルンダの契約精霊――フレネに聞きたい」



 次にドングさんはフレネの方を見た。フレネのことを呼び捨てにしたからか、エルフからの視線が少しドングさんに向いた。エルフたちにとって、特別だからこそ呼び捨てが気になったようだ。フレネはそんなエルフたちにやれやれといった態度である。




「何を聞きたいの?」

「精霊樹が育ちやすい地とは、どういう場所だ」

「精霊にとって心地よい魔力の流れている地よ。あと水が良い場所かな。まぁ、聞いてくれたらここがよさそうとか教えるわよ」

「では、それを頼もう」



 一つ、一つ、問題について話されていく。



「さて、次に一番はどこにいくかだな」

「そうですね……ひとまず南に進んでみるのはどうでしょうか」



 ランさんが、口を開いた。



「南?」

「ええ。神子の存在を知っているフェアリートロフ王国とミッガ王国から離れることが第一だと思います。恐らく、フェアリートロフ王国は、保護されている神子が本物ではないと勘付いていると思います。となると、レルンダを探しにやってくる可能性も高いんです。となると、離れるのが第一です。もっと南にいってみましょう。何れ、人の手はそこまで伸びるかもしれませんけどそれでも人の手が届かない場所に私たちはいるべきです。レルンダのことも、獣人の皆さんやエルフの皆さんのことも考えてそうすべきでしょう。何れ私たちが、本当に安心できる場所を作り上げることが出来たら街道を整えて、もしかしたら人間達と交流する道も出来るかもしれませんけど、本当にそれが出来るまでは隠れ住むべきですからね」



 離れるべき、なのは私のせいでもある。私が神子かもしれないから、だから人間の人たちは私たちのところに足を延ばしてくるかもしれない。それだけじゃなくて、獣人やエルフたちも奴隷にされるかもしれないから、人間たちの国から遠く離れるのが今やるべきことだろう。



「そうだな、なら―――南にいってみるか」



 そして、どこにいくべきかという結論が明確に出ていない私たちは南に行くことになった。



 ―――少女と、話し合い 2

 (多分、神子な少女は少女と少年の夢が皆の夢になることを嬉しく思う。そして少女たちは南へ向かうことになった)



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