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【連載版】双子の姉が神子として引き取られて、私は捨てられたけど多分私が神子である。  作者: 池中織奈


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少女と、これからのこと 2

 私たちは、これからどこに向かうのだろう。私たちは、これから何を目にしていくのだろう。

 分からない、未来。






 少なくとも暮らしていた村をつぶして追っ手から逃れた今、私たちにとっての安息の地は失われてしまった。

 グリフォンたちやシーフォが警戒をしてくれていて、今はなんとかなっている。

 けれど、夜には魔物の鳴き声が聞こえてきたりと不安に感じることは多くある。グリフォンたちやシーフォは私と仲良くしてくれた。契約も結んでくれた。だけど、全ての魔物と仲良くなれるかと言えば、それは不可能に近いだろう。全ての人と私が仲良くできないように、人の中にも色々な存在がいるように魔物たちにもいろいろある。



 私の目標は決まっていて、私はそのために行動することを決めた。

 新たな拠点でも見つかったら、もっとゆっくりできるんだろうけど、今はまだ、見つかってない。




「私たち……これから、どうなるのかな」



 シノミが不安を口にした。



「分からない。でも……」



 私はシノミの方を見て続ける。



「大丈夫、だよ。なんとか、なるよ」




 私がそう思うのは、皆がいるからだ。皆がいれば、なんだって大丈夫だと思った。それに、親に捨てられて一人になった時もなんとかなった。不安だったけれど、なんとかなって、皆に出会えた。皆に出会って、皆がいれば、何でも出来る、そんな気がするんだ。



「皆、いるから。だから、大丈夫」

 皆いるから、大丈夫。そう確信をもって私は言えるから。

「……うん」

「……私も、シノミのこと、守るから」

「守る?」

「うん……。皆を、守るの。私の、目標」

「そうなんだ」

「うん」

「私も、守れるようになれるかな……」

「頑張れば、出来るよ」




 シノミも、守れるようになりたいって言った。それに私は答えた。

 私は出来る、と思った。やろうと思えば、きっと出来るんだとそう私は信じている。ううん、信じたいからこそ、そう答えた。


 出来る。ううん、やるんだ。やれるんだって、私は目標のことをそう思いたいからこそだった。










 追っ手から逃げて、どれだけ経っただろう。何だか、日にち感覚が分からなくなっていく。ランさんに聞いたら、もう三週間も経過していたんだって。

 そんなに経っている感覚、全然なかった。三週間もずっと移動していたら、森の先が見えてくるかもってランさんが言っていた。




 森の先。

 そっか、永遠と森が続くように見えても、その先があるんだ。私の世界は、村と、森と、ほぼそれだけだった。その世界に、新しい場所が増えるかもしれない。それを思うと、少しだけわくわくした。これからどうなるのか、不安はあるけれど、皆と一緒に、見た事がない場所にたどり着けるかもしれない。そう思うとちょっと少し心が躍った。



 この先は、何が待っているか分からない。森が途切れたあと、何が待っているかも誰も知らない。だけど、皆がいるからいいんだってそう思っている。皆が居るから、大丈夫なんだって。




「新しい村の場所も決まるかもしれませんね」

「うん……」

「もう少し落ち着ける場所が見つかったら、昔と変わらない生活が出来るのではないかと思います」




 ランさんはそういって私の手をぎゅっと握ってくれた。

 大人たちの話し合いは少しでも落ち着ける場所が見つかったらそこでしばらく生活しようということになったらしい。その後は、体を休めてから落ち着いてから考えようってそんな話になっていたんだって。落ち着いたら皆の不安も少しはなくなるから。もっと、笑ってくれるから。笑えるように、皆なれるかな。そんな風に思った。私、笑っているのを見るのが好きだって改めて思った。皆が笑ってくれるとぽかぽかして、ずっとそうしていたいって思うから。




 少しでも皆が笑っていられるように。



 少しでも、皆と一緒にいられるように。そのために、私は————頑張るの。新しい拠点見つかって、またのんびりできたらいいな、そう思った。




 しばらく進んだ先で私が見たのは大きな湖だった。ランさんはもしかしたら森の先が見えてくるかもっていっていたけど、森は途切れてなくて。ただ森の中に巨大な湖がある空間があったっていう感じなのかな。こんな湖見たの初めてだった。ひとまず、ここを一旦拠点にして生活をしようという話になった。

 ずっと逃げてから皆移動し続けていて疲れていたのもあって休みを必要としていた。




 だからこそ、その場にひとまずの拠点づくりをすることが決まったんだ。湖には魚もいて、食料調達がしやすいからっていっていた。



 大人たちはグリフォン何匹かと一緒に周りの探索に出かけ、残りの人たちは皆で眠る場所を作ったりとか色々した。私も一生懸命頑張った。身体強化の魔法は、そういう作業でも役に立った。皆の役に立てることが嬉しかった。



 寝る場所を作って、ご飯を作って、そこで生活を始めた私たちは、ある種族と出会った。






 ――――少女と、これからのこと 2

 (多分、神子な少女は湖の側で獣人たちと共に生活を始めるのだった)




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