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召喚勇者は世界を救わない  作者: 粉みるくススル
ようこそ異世界へ
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06.真神尚人の逃亡

いつも読んでくれてありがとうございます。

やっと街から外に出ます!

マヨネーズ教とか立ち上げたらこの世界で一大勢力になるんじゃないかと思う今日この頃。

真神の「ま」はマヨネーズの「ま」

マヨネーズ神こと真神尚人です。こんにちは。




自室に戻った頃には夕方になり、いよいよ刀作りと準備をしていたらドアをノックする音が。


「げっ」


思わず声が出た。

そこには、真神玲子がいた。

叔父夫婦の娘で、僕を散々いじめてきた奴だ。高校で一緒になってからは干渉してこなかったから無視していたがここで何の用なんだ。


「久しぶりね。5年ぶりくらいかしら?」


相変わらず、整った綺麗な顔立ちと人を蔑むような冷たい目をしている。

美雪を柔らかい美人とするなら玲子は冷たい美人だ。


「同じクラスで毎日会っているのだから久しぶりって訳でもないだろ。」


嫌悪感をだしながら答えてみた。


「あなたの顔をちゃんと見たのは久しぶりだわ。」


玲子は、僕の頬にそっと手を触れながらさらに話を続ける。


「いつの間に私に対して口答えするようになったの?あの女の調教の成果かしら?」


玲子は、軽く微笑みながら話を続ける。

僕は、蛇に睨まれた蛙のように動けない。


「私はね、ずっとあなたを見ていたのよ。うちに来る前も、来た後も、あの女に監禁された後も。あなたが通う高校も調べて追いかけてきたの。」


言っていることが、ちょいちょいおかしい。最後とかとてもおかしい。


「日本では馬鹿親のせいであなたと一緒になれないけど、ここでは関係ないの。自由なの。」


玲子ってこんな奴だっけ?確かに多少は執着されていた気はしていたが、あの家を離れてから何も接点はないはずだ。


「私のスキルは『マリオネット』と言うの。格下や服従させた相手を人形のように自由に操れるのよ。尚人は、私の可愛い可愛い人形になるのよ。まだ人形にするのは無理みたいだからまたレベルが上がったらくるわ。」


背中に寒気を感じ、生存本能が危機感を感じていると、不意に玲子にキスをされた。


「じゃあね、尚人。今度は逃がさないわ。」


玲子は嬉しそうに去っていった。



クソ!なんだこの展開。さっさとここから逃げ出してやる!

僕にとっての魔王は、ラスボスは、玲子だ。

一人で日本に戻れれば玲子も追ってこないはずだ。


予定していた刀作りを始めた。


『万物創造』によって、硬さと粘度の違う銑鉄と鋼鉄、藁灰と粘土を叩いて伸ばして折るイメージで生成していく。

同時に形は、打刀をイメージ。

出来上がった刀身に、鉄、木材、糸を合わせて柄と鍔も生成。

最後に、鞘を作って完成である。


_____________________________

打刀 銘無し 日本刀


純度の高い鉄と名工の手による鍛錬によって出来た名刀

折れ曲がりずら切る・突くことに特化した武器

___________________________


銘入りできそうだったが、恥ずかしいので止めておいた。

中二病的ネーミングしちゃいそうだしさ。

無銘てのも良いものだ。

とかなんとか思ってたら


_____________________________

打刀無銘 日本刀


純度の高い鉄と名工の手による鍛錬によって出来た名刀

折れ曲がりずら切る・突くことに特化した武器

___________________________


打刀無銘て銘が入りました。

イメージしただけで実行しちゃう『万物創造』さんぱねぇっす。



これで残りMPが40に。

あとは枯渇させて翌朝に逃げ出す予定だったが玲子の件もあるしのんびりしてられない。

予定を変更してこのまま逃げ出すことに。


まず電脳スキルでブレスレットを外し、部屋にいるように偽造。

自身の視覚情報を隠蔽し城から脱出し、街門近くで旅道具を回収し街の外へ。

街門での検問は、冒険者ギルドのステータスプレートで余裕だった。



これで自由だ!


のんびりもしてられないので街から離れつつ魔物を狩ってみた。

すぐに見つかった魔物は、兎だった。


_____________________________

ホーンラビット 魔物ランクE


ウサギが魔物化したモンスター

比較的おとなしいが額のツノの攻撃力は高い

肉は食用、ツノは素材になる

___________________________


ランクEだし余裕だろと調子に乗って「今宵の打刀無銘は血に飢えておる」と中二病臭をまき散らしていたら苦戦した。

ボロボロになってやっと倒したのでレベルが上がってないかとステータスの確認をしたらレベル1のままだったが刀術スキルが身についていた。


_____________________________

刀術 1/10(コモン)


刀を扱う技量に補正がかかる

___________________________


剣と刀ってスキル別なのね。


ヒールポーションで回復して2匹目のホーンラビットを狩ると驚くほど簡単に倒せた。

スキルがあるだけでこんなに違うのかと実感。

改めて、スキル重視のこの世界で簡単にスキルを習得できる勇者補正に驚愕を覚え、これは国単位で囲いたくもなるわと実感。

そして、そんな勇者を使わないと倒せない魔族や魔王って化け物じゃないかと。


結局、3匹ほどホーンラビットを狩りレベルアップはなし。夜も更けてきたので野営をすることに。

中二病的マントを勧めて影で笑ってるんじゃないだろうかと思っていた道具屋のおすすめのマントも、防水防寒に優れ、寝床にもなり旅には必須な便利道具だと納得。

道具屋のおっちゃんに疑ってごめんと今から謝りに行きたい。

いつも通りに枯渇させると強制睡眠に入るので野営では危険なので普通に睡眠。

さっさと離れたいので仮眠して明るくなったらすぐ移動する予定だ。



アルカディア王都を飛び出して初日の戦果は、ホーンラビット3匹。

肉とツノと魔石少々。

異世界での初冒険にプライスレス。






マントをよく見たら、背中にでかく『マヨネーズ』と黄色の糸で刺繍が入っていた。

「お洒落なマントだよ」と渡してきた道具屋のおっちゃんのセンス・・・。



_____________________________

名前 真神尚人 17歳

種族 人間族

職業 勇者


レベル 1

HP 120/300

MP  40/440

力  100

体   80

俊   80

魔  150


【スキル】

万物創造 共通言語認識 電脳

剣術 刀術 体術


【称号】

異世界人 勇者 マヨネーズ


【装備】

打刀無銘

皮の鎧

お洒落なマント

_____________________________

マヨネーズ神はヤンデレに愛されるの巻


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