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召喚勇者は世界を救わない  作者: 粉みるくススル
ヴァナニール帝国
34/74

13.そんなありふれた日常

時期は11月上旬。

とある畑に実るゴブリン豆。

振るう鎌。

流れる汗。


「俺の農業スキルが火を噴くぜ」


尚人と子供達はゴブリン豆を収穫していた。

ここ一ヶ月、農作業を続けていたため農業スキルが身についていた。


_____________________________

農業 2/10(コモン)


農作業の効率が上がる

農具を扱う技量に補正がかかる

___________________________


石鹸工場も完成し、子供達は石鹸作りに、ダンジョン探索、ポップコーン販売、農作業の手伝い、ダジャンさんの店の手伝いなど大忙しだ。

そして僕はすっかり農業や物作りをしていた。

ダンジョン攻略とは何だったのだろうか。



話は一ヶ月くらい前に戻る。

ポップコーン屋台が完成した翌日、さっそく販売をしてみた。

大盛況である。

値段設定は、薄く塩を振っただけのプレーンが、一食分のパンくらいの価値の銅貨1枚。

ソースがけは、銅貨10枚。種類は塩、塩バター、キャラメル、カレーの4種。

ゴブリン豆が10キロで銅貨1枚。そしてその豆から350食分のポップコーンが出来てしまう。

驚きの原価率。油代を考えても銅貨1枚でもぼろもうけである。

ポップコーン屋台は魔道具化しているから光熱費もかからないしね。

ただ調味料の原価が高かった。

それ故のソースかけは銅貨10枚。

この値段設定で売れた。

特にバターとキャラメルが大人気。

この2つはもっとソースをかけろと苦情が相次いだのでソース増量で銅貨20枚と吹っ掛けたが売れた。

意外と人気がなかったのはプレーン。

ほとんど味ないしな・・・。

ポップコーンを入れる容器は、日本みたく紙カップにしようとしたが神の原価や加工費が高かった。

なのでネズミの国方式にしてみた。

器代として銅貨5枚を追加で貰い、次回その器を持ってきたり自分で用意すれば器代は無料という形だ。

器は木製の簡易的な物にしたがダジャンさんのアイディアでナオト印を入れクロムメッキした器を個数限定で銀貨1枚で販売してみた。

50個あったその器が即完売した。

うそん。


後で聞いたことだがダジャンさんが宣伝してくれたおかけで、初日は裕福層が集まったためだという。

ある程度日数がたったのちは、器無しのプレーンが一番人気だった。

ちなみに、裕福層にもプレーンが人気になった。

自宅に持ち帰って好みのソースをかけるのがブームだとか。

それなら自宅でゴブリン豆からポップコーン作らせれば良いのではと思ったがダジャンさんがレシピを隠している上に僕らはポップコーンマシーンを使っているので専用の魔道具がないと作れないと認知されているそうだ。

ダジャンさんは貴族と王族専門に販売しており、ポップコーン一粒一粒にソースをコーティングして、さらに金粉を振ってある高級志向だそうだ。

販売価格設定が金貨基準だった。それでも売れまくっているらしい。



ポップコーン屋台は、午前中で材料が尽きたので慌ててゴブリン豆を買いに行ったり『万物創造』でソースの補充を何度もした。

ここでゴブリン豆に懸念ができたのでダジャンさんに相談してみた。

その懸念とは、ゴブリン豆の値上がり問題だ。

一日でこれだけ大量に消費するのだ、このままポップコーンが広まればゴブリン豆が値上がるかもしれない。

原価が高くなれば商品も値上げしなくてはいけない。日本での小麦粉の値段が上がったため商品の値段をというニュースを思い出したのだ。

しかし、懸念はすぐに吹き飛んだ。

ゴブリン豆半端ない。

元々ゴブリン豆はダンジョン作物で、どんな荒れ地でもわずかな光があれば放っておいても実が付くそうだ。

そんな植物を、太陽の下耕した畑で水を与えながら育てると一粒の粒から一ヶ月ほどでた大量の実が付く。

しかも、虫や病気にも強く手間いらず。さらに連作障害にも強い。万能穀物である。

こんなミラクル穀物が何故広まっていないかというと、不味くて硬いのだ。無理すれば食べられないこともないが進んで食べる人はいない。

利用法というと主なのは家畜の飼料だ。栄養価が高いため家畜の飼料に混ぜると脂がのって肉が美味しくなるという。

次に肥料だ。粉にして畑に撒くと作物が良く育つという。

実をとったあとの枝葉は乾燥させると煙を出さずによく燃えて良質の燃料になるそうだ。

そう、ゴブリン豆は食用以外では万能農作物だったのだ。


ゴブリン豆情報をダジャンさんに聞いた後、買っても良いけど自分で作るのも良いなと思いつつ子供達にそのプランを伝えたら


「え?スラムでも育ててたよ?大事な食糧だし」


涙が出そうになった。



石鹸工場完成前に宿舎が先に出来たのでそこに子供達と一緒に移った。

一緒に工場と宿舎の近くの空いていた土地を購入して畑を作ることにした。ゴブリン豆畑だ。農具などもそろえた。

それらの資金は、ステンレス、クロムメッキの知識を売ったお金だ。

ゴブリンステンレスやポップコーン屋台の道具については秘匿した。

ダジャンさんがかなり食いついていたが。

ステンレス、クロムメッキの技術もナオト印として広めるらしくてなんと大金貨30枚で売れた。金貨3000枚分だ。


「ナオトさん、これは金属革命が起こりますよ!」


いつのまにかナオト印の物が売れるとその売り上げの5%が僕に入ることになっていた。その代わりに僕の知識や技術はダジャン商店以外には売らないという約束になった。

さらに石鹸工場の一部にナオト印商品専門のダジャン商店の直営店が出来てた。

最近ダジャンさんの目が怖い。



そんなこんながあって一ヶ月が経過したのである。

石鹸工場は完成してフル回転中。

初期ロット分は、固形へ凝固して現在は乾燥の作業中で販売にはあと半月はかかりそうだ。

液体石鹸とスライムオイルと花の香料を混ぜた石鹸オイルは初期ロット分は完売し予約待ちの状態だ。

ポップコーン屋台も連日売れてる。

ダンジョン組は、屋台の護衛とスライム狩りをしている。兎に角、スライムオイルが足らないのだ。

工場に隣接しているダジャン商店の直営店で働いている子もいる。

みんな孤児で宿舎一緒に生活している。



そして今僕は、子供達と一緒にゴブリン豆の収穫をしている。

子供達と楽しくご飯を食べて、畑仕事をして、物を作る。

充実している。

たまに遊びに来るダジャンさんの話では、現在、アルカディア王国は荒れていて、王太子派、姫派、革命軍、反乱軍の四つ巴で争っているそうだ。

そしてそのどれも仕切っているのは勇者だそうだ。

さらに王都では、夜な夜な暴れまわる魔女やナイトヒーローと呼ばれる自称正義の騎士な盗賊が闊歩して混沌を窮めているそうだ。


あいつらやりたい放題だ。


「勇者から離れて正解だったな」


農作業の後に緑茶で一服。

ほっこりしていたときにあることに気づいた。

なんとなく子供達を『鑑定』したら称号がついていたのだ。


『勇者の眷属』


なんだこれは・・・。




_____________________________

名前 真神尚人 17歳

種族 人間族

職業 勇者


レベル 6

HP 1800/1800

MP 1862/1862 

力  350

体  310

俊  310

魔  400


【スキル】

万物創造 共通言語認識 電脳

剣術 刀術 投擲

体術 ゴブリン式格闘術 回避

解体 火魔法 水魔法

風魔法 土魔法 回復魔法

重力魔法 生活魔法 遠見

警戒 索敵 空間認識

料理 農業 状態異常耐性

並行詠唱


【称号】

異世界人 勇者 閃光のマヨネーズ

盗賊ハンター ファミリア


【固有魔法】

ブリットショット

ブリットバースト


【装備】

打刀無銘

皮の鎧

お洒落なマント

_____________________________


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