クモの世界で
今回は、短編に挑戦!
全ルビ(ふりがな)サービスです!!
ちょっと残酷?なのかもしれません、、、。
ある学校の、体育館の屋根の内側にクモの巣があった。
ある雨降りの日のこと。
学校の周りをまっていた蛾は、雨宿りしに来た。
これから起きる、悲劇など知らずに。
蛾は、自分の羽がぬれないように、近くの屋根へ飛び込んだ。
蛾は、安心する。
ここなら、ぬれずに安全だと。
しかし、そこにはクモの巣があった。
それに蛾は気付かず、そこに腰かける。
蛾の灰色の羽に、なにか、細い糸のようなものが当たった。
蛾がびっくりしたのもつかの間、スタンバイしていたクモがササッと動く。
蛾は、からまった糸から逃がれようと、必死にもがくが・・・
余計にからまってしまった。
それからは、あっという間。
蛾は、みるみるうちにクモの糸に巻かれてゆく。
そして______。
蛾は、もはや、抵抗など出来ない。
蛾の羽以外はすべて、白いマユと化した。
クモは、その白いマユと化した蛾をおいしくいただきましたとさ。
そこへ。
学校の周りをまっていた、一羽のカラスが、雨宿りにやって来た。
クモの巣がある、学校の、体育館の屋根の内側に。
その後。
クモの巣は、あらされて、ところどころ、ちぎれていて。
そこには、もう、クモの姿は ・・・跡形も、無くなっていた。
その頃には、雨はもうやんでいた。
かつてクモの巣があった、学校の体育館の屋根の内側には、
壊れたクモの巣と蛾の羽だけが残って。
晴れ上がった空には、一粒の雲も残ってない。
それは、まさに、快晴で。
これで、クモの世界は、終わり。
皆さま、どうでしたか?