未送の返信:午前2時
画面の向こうへ届かない想いと、午前2時の静寂に揺れる葛藤を描いた小詩です。
静寂の深海に漂う意識
午前2時、世界は深く息をひそめる
暗い部屋を照らすスマホの青い光
画面の上に置いた指先が凍りつく
書きかけた下書き、消しては打ち直す文字
届けたい想いと、怖気づく心のせめぎ合い
「起きてる?」の一言すら重すぎて
言葉になれなかった気持ちが浮遊する
送信ボタンの数十ミリの上で
僕の夜は静かに、そっと止まっている
青い光に浮かぶ、小さなため息
画面を伏せても、胸の波は引かない
指をすり抜けていったはずの言葉たちが
部屋の暗闇にポツリと溶けていく
本当はただ、声を聴きたかっただけ
重い理由なんて、最初からなかったのに
画面をもう一度つければ、時刻は2時15分
世界は変わらず、静けさを抱きしめている
届かなかった想いを枕元にそっと置いて
僕はそっと、まぶたを閉じることにした
夜深まる午前2時、世界が眠りにつく中で一人抱える孤独と躊躇を描きました。
たった数文字の言葉を届けることへの怖さと、送信ボタンのほんの数ミリ手前で止まってしまう指先。誰しも一度は経験したことのある「言葉にできない想い」と、その瞬間の凍りつくような緊張感を「深海」のイメージに重ねています。
言葉にならなかった感情は消えてなくなったわけではなく、今も夜の静寂の中に静かに漂っています。あなたの心の中にある「送信されなかった夜」にも、寄り添うことができれば幸いです。




