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未送の返信:午前2時

作者: 遥(はるか)奏汰(かなた)
掲載日:2026/09/10

画面の向こうへ届かない想いと、午前2時の静寂に揺れる葛藤を描いた小詩です。

静寂の深海に漂う意識

午前2時、世界は深く息をひそめる

暗い部屋を照らすスマホの青い光

画面の上に置いた指先が凍りつく

書きかけた下書き、消しては打ち直す文字

届けたい想いと、怖気づく心のせめぎ合い

「起きてる?」の一言すら重すぎて

言葉になれなかった気持ちが浮遊する

送信ボタンの数十ミリの上で

僕の夜は静かに、そっと止まっている

青い光に浮かぶ、小さなため息

画面を伏せても、胸の波は引かない

指をすり抜けていったはずの言葉たちが

部屋の暗闇にポツリと溶けていく

本当はただ、声を聴きたかっただけ

重い理由なんて、最初からなかったのに

画面をもう一度つければ、時刻は2時15分

世界は変わらず、静けさを抱きしめている

届かなかった想いを枕元にそっと置いて

僕はそっと、まぶたを閉じることにした


夜深まる午前2時、世界が眠りにつく中で一人抱える孤独と躊躇ちゅうちょを描きました。

たった数文字の言葉を届けることへの怖さと、送信ボタンのほんの数ミリ手前で止まってしまう指先。誰しも一度は経験したことのある「言葉にできない想い」と、その瞬間の凍りつくような緊張感を「深海」のイメージに重ねています。

言葉にならなかった感情は消えてなくなったわけではなく、今も夜の静寂の中に静かに漂っています。あなたの心の中にある「送信されなかった夜」にも、寄り添うことができれば幸いです。

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