少年マノンと勇剣の英雄譚 序章「少年と剣の旅立ち」第一話
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文脈や言葉遣い、構成などの知識を持ち合わせていない素人が書いた作品です。
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ここはシャングリヤ王国の三大都市のひとつ、マッシモ。
人口も多く、産業も活発。
中でも《冒険者》として生計を立てる者が多いこの街で、一人の少年が暮らしていた。
「マノンくん、おはよう~。今日も買い出し、えらいわねぇ」
「おう、マノン! この前は屋根の修理、ありがとな! またメシ食いに来いよ!」
「マノンのにいちゃん、今日も忙しそうだね~! がんばってね~!」
すれ違う人々が口々に声をかける。
その声に、嬉しそうに笑みを浮かべて応える少年——そう、彼こそがマノンだった。
マノン「皆さんこんにちは! 僕はマノン! この都市で冒険者をしてるんだ!
まだまだ駆け出しの新米だけど、パーティのみんなと助け合いながら頑張ってるんだ!
今日はリーダーのアランさんに頼まれて、ポーションを買ってきたところなんだ。
僕はまだ戦力になれないから、せめてこういうところで役に立たなきゃって思ってるんだよ。
……急がないと、戻るのが遅れちゃうな。よし、急ごう!」
場面は変わり、冒険者たちが集う酒場《鬼喰い亭》。
その中で ガシャンッ‼
グラスの割れる音が響き渡った。
マノン「ひっ…!」
アラン「おいおいマノン。俺が言ったのはハイポーションだろ? なんでポーションなんか買ってきてんだ、このグズが!」
マノン「す、すいません……アランさん……」
怒鳴っているのは、マノンの所属するパーティ《太陽の炎〈サンライトフレア〉》のリーダー、アラン・ウォーカー。
その名は《炎斬のアラン》。
マッシモでも有名な冒険者だ。
「まったくですわ。次のミッションでは《ハイポーション》が必要ですのに……これではアラン様が危険ですわぁ」
しなだれかかるようにアランに寄り添っているのは、僧侶のクローネ。
見た目は清楚、でも性格は……なかなかの毒を持っている。
「仕方ねーぜ。マノンはスキルもねぇし、ステータスも低いし、前線に出てないからアイテムの重要性もわかってねぇんだろ」
ぶっきらぼうにそう言ったのは盗賊のドビー。
不愛想だが、意外と仲間想いな一面もある。
マノン「……いえ、あの……僕はたしかに“ポーションを買ってこい”って……言われた気がしたんですけど……」
アラン「はぁ!? 俺が間違えたって言いてぇのか、無能マノンが! このや……!」
アランがさらに怒鳴りかけた、その瞬間——
「うっさいわねアラン。あんた、周りの目とか気にならないの? それに、どうせ自分が言い間違えたのわかっててマノンに当たってるんでしょ。見苦しいわよ」
間に割って入ったのはパーティの副リーダーにして、優秀な魔術師、スカーレット・コルニア。
アランと並ぶほどの実力者で、マッシモでも有名な魔術師の一人だ。
そう この人たちと、僕はパーティを組んでいる。
……でも。
アラン「大体お前は本当に役立たずだよなァ? この前の仕事でもモンスターの攻撃避けられずにダメージ食らってただろ?
戦闘もできない、雑用もまぁまぁ、使いっ走りもこのザマ。じゃあお前、何ができんだよ?」
マノン「す、すいません! もっと役に立てるよう頑張ります! なんでもします!」
アラン「なんでもだと? じゃあお前を…」
そのとき
ドビー「なら、マノンは追放しようぜ」
マノン「…えっ?」
その言葉に、僕は耳を疑った。
「嘘ですよね? 僕、まだ頑張れます! お願いします!」
必死に縋る僕に、クローネさんが笑みを浮かべて言い放つ。
「ドビーさんにしてはいいこと言いますねぇ? てっきりマノンを庇うかと思ってましたわぁ。でも、いい考えですわねアラン様。役立たずが一人いなくなりますもの。ねぇ、そうしましょうよぉ」
アラン「クローネがそこまで言うなら……しょうがねぇな。マノン、お前は今日でこのパーティを追放だ!」
その言葉に、スカーレットさんが声を荒げる。
「ふざけんじゃないわよ! マノンがどれだけ頑張ってるか、あんたたち本当に見てんの? 確かにマノンは戦闘向きじゃないけど、私たちはいつも助けられてるじゃない! なのに追放だなんて、おかしいにも程があるでしょ!」
けれど
ドビー「……正直、これからもっと難しいクエストに挑むとなると、マノンを守りながら戦うのは、厳しいんだよ。
お前もわかってるだろ? だったら、ここで一度諦めて、別の街でやり直すのも手だぜ」
その冷静で現実的な言葉に、スカーレットさんも口をつぐんでしまう。
そのやり取りを見ていた僕は、ただ……小さく頭を下げるしかなかった。
マノン「……そうですよね。僕なんかが、皆さんの足を引っ張るわけにはいきませんよね。今までありがとうございました……いつまでも応援してます!」
泣かないように、ただその言葉だけを振り絞って
僕は、酒場から飛び出した。
マノンは涙をこらえながら街を走り続け、
気がつけば、自分が暮らしていた小さな小屋の前まで来ていた。
マノン「……ぐすん。明日から、どうすればいいんだろう……」
ぽつりと漏らし、俯いたそのとき——
マノン「……ん? これ……紙?」
扉に挟まっていた一枚の紙切れを見つける。
封を開けて中を読むと、そこには見覚えのある文字が並んでいた。
それは、ドビーさんからの手紙だった。
「マノン。さっきは悪かった。
オレはいつも、お前が支えてくれてることに感謝してた。
本当なら、まだ一緒にパーティを組んで冒険していたかった。
……だが、そうも言ってられない事情ができちまった。
単刀直入に言う。この都市から逃げろ。
アランはお前を、どこかの貴族に奴隷として売り飛ばすつもりだ。
今夜、乗り合い馬車の待合所にオレの知り合いがいる。
事情を話せば、隣町まで運んでくれるはずだ。
……すぐに逃げろ。生き延びて、いつかまたどこかで会おうぜ」
マノン「……え……? アランさんが……そんな……」
信じられなかった。
アランさんが自分を嫌っていたのはわかっていた。
でもまさか、そこまでのことを考えていたなんて。
だが、ドビーさんが嘘をつく理由もない。
マノンは震える手で荷物をまとめ、急いで馬車の待合所へと向かった。
その頃
アランとクローネは、人気のない裏路地を歩いていた。
アラン「クソッ……スカーレットの奴、あんな口ききやがって……
そろそろ上下関係ってやつ、わからせてやらねぇとな」
クローネ「でもでもぉ、マノンってほんっとに見ててイラつくだけでしたしぃ~。
追放してスッキリしましたわぁ~♪」
アラン「あぁ? あいつをただ追放するだけじゃつまらねぇんだよ。
変態貴族にでも売り飛ばして、ついでに金にもしてやろうと思ってたのによ」
クローネ「きゃあん♡ アラン様こわ~いっ♡
でも、そういう悪いところも……ワタクシ、大好きですわぁ♡」
そんな甘ったるいやり取りを交わしながら、二人がたどり着いたのは、古びた一軒の店だった。
クローネ「ここが目的地ですのぉ? こんな場所にお店があったなんて……」
アラン「あぁ。だいぶ前から通っててな。
魔道具を扱ってる店なんだが、ここの“モノ”はスゲェぞ」
ギィィ……
ドアを開けると、店内には不思議な魔具が所狭しと並べられていた。
奥のカウンターには、浅黒い肌にチェックのキャスケット帽をかぶった男が座っている。
アラン「よぉ、店主さん!
あんたが売ってくれたアミュレット、マジでスゲーわ!
つけてるだけで本当に強くなった! 今度は俺の連れにもいいモン頼むぜ!」
怪しげな店主「これはこれは、アランさん。いつも贔屓にしていただいて感謝感激ですよ。
購入いただいた《勇王のアミュレット》は持ち主を選びますが……アランさんは見事、適合したようですね。
お連れの方は……魔法使い、いや、僧侶の方ですか。ならば、少しお待ちを」
男はカウンターの裏へと消え、何やらごそごそと物を探し始めた。
その間
クローネ「アラン様ぁ……あの人、なんだか怪しくないですかぁ?
ワタクシ、ちょっと怖いですわぁ……」
アラン「安心しろよ。あの店主は“本物”だ。
職業や才能、相手の力量まで見抜けるらしい。
オレも半年前にここを見つけてから、急激に力をつけられたんだぜ?」
やがて店主が戻り、机の上に小さなピアスを置いた。
怪しげな店主「こちら、《麾下のピアス》。
先ほどのアミュレットと連携する魔道具で、支援魔術の効果時間延長、回復呪文の強化などを付与します。
また、同じパーティ内に《勇王のアミュレット》装備者がいる場合、相互的にステータスが上昇する効果も」
その説明に、アランとクローネは目を輝かせた。
アラン「……すげぇ! それ、もらった!」
クローネ「すばらしいですわぁ! これでワタクシ、もっとアラン様のお役に立てますぅ~♡」
そんな中、店主がふと口を開いた。
怪しげな店主「ところで、アランさん。何かお悩みでも? 少々顔色が優れないように見えますが……」
アラン「お、おう? いきなりどうした。まあ、なくはねぇけど……どうしてわかったんだ?」
怪しげな店主「ふふ……勘ですよ。ただの勘。
よければ、力になれるかもしれませんが?」
その言葉に、クローネが甘えるように促す。
クローネ「アラン様ぁ、相談してみましょうよぉ? ねぇ~?」
アラン「……仕方ねぇな。ついさっき、パーティでごたごたがあってよ。
使えねぇ雑魚を追放したら、副リーダーのスカーレットが口出してきやがった。
全然オレの立場がねぇんだよ!」
怪しげな店主「なるほど……アランさんとクローネさんは、間違っていませんよ。
無能を切るのも、リーダーとしての責務。
……ですが、それでパーティの力が下がるのは避けたいところですね」
店主は、いつの間にか店内に立っていたローブ姿の男に目を向けた。
怪しげな店主「この方を、新たにパーティに加えるというのはいかがです?
アランさんと同じく、うちの常連さんです」
ローブの男が、ニィ……と笑い、名乗る。
ガカイ「お初にお目にかかります。
ワタシ、名をガカイと申します。イヒヒッ!
職業は魔術師デス。空間魔術による《アイテムBOX》の所持と、攻撃魔法も得意デス!」
アラン「……魔術師、か。うちには優秀だけど生意気なスカーレットがいるしな。
《アイテムBOX》が使えるのは魅力的だが……」
店主が、そっと言葉を差し挟む。
怪しげな店主「そういえば……スカーレットさんのことでも愚痴をこぼしていましたね。
生意気で、言うことを聞かないと。
いっそのこと彼女も追放して、ガカイさんを迎えては?」
クローネ「わぁ~♪ 店主さん、賛成ですぅ~♡
あの女狐、いつもアラン様に色目を使ってるようで……ムカついてたんですぅ~」
その言葉にアランは頷き、スカーレットの追放とガカイの加入を決定するのだった。
二人が店を出たあと、静まり返った店内で
店主とガカイが、薄ら笑いを浮かべながら会話を交わす。
ガカイ「イヒッ! うまくいきましたネェ。
あの方々のバカさ加減に感謝しかないデスネェ! イヒヒヒッ!」
怪しげな店主「まったくだ、ガカイ。
上手くいけば、マッシモで有力なあのパーティは俺のものになる。
この都市での“計画”も、着々と進めていけそうだ。……ぬかるなよ?」
ガカイ「イヒヒヒヒ! もちろんデスヨ、ボス!」
その頃
マノンは、ドビーが手配してくれた乗り合い馬車に揺られ、
夜の街道を静かに、けれど確かな意志を胸に走っていた。
追放された少年。
不穏な影が忍び寄る元のパーティ。
そして今
無力だった少年の《物語》が、ついに動き始める。
次回を、お楽しみに!
では今回のお話はここまでです。また次回お会いいたしましょう。
キャラ紹介
主人公 マノン
年齢15歳身長158cm 見た目 銀髪碧眼 職業 冒険者見習い スキル 無し
性格はいたって真面目で誰にでも分け隔てなく優しい
両親が過去に魔物に殺されてから天涯孤独
都市マッシモに住み冒険者をしている
体力武力魔力ともに人並以下
冒険者パーティ「太陽の炎 サンライトフレア」
リーダー
アラン・ウォーカー 通り名 炎斬のアラン
年齢25歳 身長180cm 見た目 オレンジの髪に黄色の目 頭部以外オレンジ色の鎧を纏っている
ジョブ 重騎士 スキル 大剣術 陽光の剣技etc
性格は傲慢で弱者をバカにすることがよくある パーティ結成時は穏やかだったがクエストクリアや
都市有数のパーティリーダーと目されるようになって変わってしまった
何もできないのにあがくマノンを見てむかつきが抑えられない
体力武力は逸脱したレベル 魔力はそこまでなく魔法は不得手
スカーレット・コルニア 通り名 紅炎の魔術師
年齢17歳 身長157cm
見た目 紅い髪に紅の瞳 赤と黒の模様の入ったマントに黒を基調としたローブを着ている
ジョブ 炎系魔術師 スキル 魔力探知 上級炎魔法 魔術防壁etc
性格はすこし気が強く、他人と自分の意見が食い違うととことんまで議論するタイプ ツンデレ
ひたむきに頑張るマノンに好意を寄せるがマノンには気づいてもらえない
体力武力は並みの女の子だが魔力は王国でも屈指のレベル
クローネ
年齢24歳 身長164㎝ 見た目ブロンドの髪に黄緑の目 修道服を着崩して着ている
ジョブ 僧侶 スキル 治癒魔術 支援魔術etc
性格はイケメンに目がないなまぐさな女僧侶 アランに取り入ろうとしてマノンをいびっている
最近はスカーレットのことも邪魔に思いどう追い出そうか思案中
体力は人並 魔力は人並より少し上 武力は皆無
ドビー
年齢26歳 身長173㎝ 見た目スキンヘッド
目は黒目 顔を隠しており服も闇に溶け込みやすい色の服を着ている
ジョブ 盗賊 スキル 危機感知 潜伏 開錠 投擲術 短剣術etc
性格は損得基準で動く合理的な男 義理人情は厚くマノンのことも気にかけている
変わってしまったアランをどうにか昔の彼に戻したいと考えている
体力武力は人並みより少し上で素早さは常人離れしている 魔力は少しはあるが魔法は使わない
怪しいげな店主
年齢不明 身長181㎝
見た目 黒髪 黒目浅黒い肌の青年風 チェック柄のキャスケット帽をかぶりラフな格好をしている
腕に数匹の黒い蛇の刺青が彫ってある
性格は不明 スキル不明
多数の呪具や魔道具を扱っている店の謎の店主
ガカイ
年齢不明 身長168cm 見た目黒のローブを纏っており隻眼で片方の目に眼帯を付けている
ジョブ 魔術師 スキル 闇魔法 アイテムBOX
性格は陰湿かつ狡猾 ずっと顔色が悪い イヒヒッと笑う
アランが通っている怪しい魔道具店の常連らしい 店主の紹介でサンライトフレアに加入する




