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7.異能力確認

チートが欲しい稲生さん

「うーむ、異能か」

 ドリアムに練兵場の場所を聞き、

彼と別れた後、異能について、考えていた。

ふと、稲生は、異能が発現すると思い

森の中での行動を思い出し、一人、暫く悶えていた。

「なんかないとまずいよな。

とりあえず、練兵場で基礎体力の

チェックとかしてみるかな」


極僅かではあるが、前世界より、

身体が軽く感じられ、身のこなしが

俊敏なような気がする稲生であった。


飛ぶ、走る、投げるといった基本動作を

繰り返し、行ってみる。

体力は、全く変っておらず、すぐに息が上がる。

森での走りは、追い込まれた故に

発揮された力であったと判断できた。

 ひいき目に見て、30m短距離、3秒くらいか。

何だかスタートの初速やたらと早い気がする。

100mは体力が持ちそうになく、11秒くらいか。

息が上がる。

 よしっ、幅跳びだ!7m~8mくらい飛んでいる気がする。

着地面が砂でないためか、少し躊躇したことを

考慮すれば、8mは、飛べる気がする。

相変わらず、息が上がり、少し身体の軋みを感じる。


垂直飛びは、おおっ見たことない世界が広がっている。

1m位、飛んでいる気がする。息は流石に上がらないが、

身体の軋みを感じている。

 遠投はどうだろうか?

そこら辺の石を思い切って投げてみる。

あっ、練兵場の塀にぶつかって石と塀が砕けている。

140m位は、放れる気がする。身体の節々にすごく軋みを感じる。

これ、なんとか異能ぽく見えるかも。


全ての分野での身体能力がプロスポーツ選手並みに

上がっているが、体力は変わっておらず、

運動後の身体の軋みから、身体が運動能力に

ついてこない状態のようであった。


高校卒業後、運動などせずに何年も

過ごした稲生は、体力を付けて、身体を鍛えないと、

使い物にならぬことに暗澹としていた。

ひとまずは、リンへの説明は、投擲を

異能ぽくみえるように仕上げて、ごまかすことにした。


武装した町の守備隊だろうか、

幾人が練兵場に入ってきた。そして、稲生を見るなり、

「これはこれは、森の失禁王ではありませんか。

脱糞は、次回のお楽しみでしょうかねぇ」


イラっとした物言いであったが、

周りの兵も嘲笑している。

稲生は、何も言わず睨みつけた。

前世界の人間の多くは、あの状況では

失禁の類はするだろう。

平和に過ごしていた稲生が失禁するが戦い、

獣の目を潰したことは、上出来な結果であった。


「おうおうっ、おまえ、獣が町を襲ったとき、

隠れていたくせに、なに、俺たちを睨み付けてんだよ。

てめー態度、悪いぞ」

武器を持った人間に囲まれたが、

あの獣ほどの恐怖は感じず、多少は思考を巡らすことができた。


「どうしたもんかなー。ってかこの言い草なんなん」



何も無し!

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