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19. 王朝の自宅にて4(稲生)

久々の更新、、、稲生さんの決意いかに???

「あっあなた、王命とは言え、

仲睦まじい二人を長きに渡って、引き離すなんて。

せめて、二人の誤解が解けるまでここに居て貰えば」

完全に稲生の適当な話を信じて、エイヤに詰め寄る細君だった。


「いや、違うんだ。これはだな」


エイヤは細君の悲しそうな表情を見て、言葉を止めた。

そして、ため息をついた。


「ここに泊める訳にはいかぬ。

兵舎に空きがあるから、そこを使え。

執事に案内させるから、さっさと行け」

エイヤの細君は、夫が不義・浅薄な行いをせず、

頼って来た友に救いの手を伸ばしたことにほっとしていた。


エイヤは、稲生とすれ違いざまに

稲生にだけ聞こえる様に言った。

その声は底冷えするように冷たかった。

自然、稲生の身体が強張っていた。

「おい、この借りは、大きいからな。覚悟しておけ」

そのまま、エイヤは細君を伴って、外出した。


執事に案内されて、稲生は兵舎に到着した。

王都の兵舎だけにその規模は大森林の

側の街の兵舎とは比べ物にならないほどであった。

兵舎は広く、訓練施設も充実していた。


久しぶりの1人暮らしであった。

この世界に来るまでの自分のワンルームの

部屋のようであった。

簡素なベッド、棚、テーブルだけであった。

違いがあるとすれば、テレビ、洗濯機、

風呂、トイレが無い程度であった。


 時間を潰すためのネットもなければ、テレビも

ない部屋で稲生はぼんやりと寝転びながら

天井を見つめていた。


「ふう、さてと、これからどうすべきかな」

リンがメリアムと連絡を取ることは確実であった。

そして、稲生は、あの化け物を倒すために

彼女たちが何かしらの行動に移ることも予想していた。


「まったく可愛い子供たちが二人もいて、

どうしてああもリンは直情的に行動するものかな」

妻のすげない態度の裏を読めないほど

鈍感ではない稲生であった。

リンより先に直接、メリアムと会い、

リンが無謀な行動に出ないように

何とか話をして貰うように

お願する他にないと稲生は思った。

薄暗い部屋でベッドに寝転んでいると、

ぼんやりとし思いが、常に稲生の頭を巡っていた。

そのうち、うとうとし始め、いつの間にか

眠りについてしまった。


取り敢えず寝るとしましょう!

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